『スター・ウォーズ』フィン役ジョン・ボイエガ、実現しなかった『エピソード9』は「最高になってたと思う」

ダース・ベイダーなら言うだろう。「今更もう遅いのだ、息子よ」と。
『スター・ウォーズ』スカイウォーカー・サーガは、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』(2019)で完結。泣いても笑っても、続3部作はこれで最後となった。
J・J・エイブラムス監督が締めくくった『スカイウォーカーの夜明け』だが、企画当初はコリン・トレボロウ監督が全くの別案で準備を進めていたことで知られる。その名も『Duel of the Fates』。ネットでは幻のコンセプトアートやあらすじが出回っており(トレボロウはこれらが本物だと認めている)、およそどのような物語になり得たのかは判明している状態だ。
そのコンセプトアートのうちのひとつに、ジョン・ボイエガ演じるフィンが、ファースト・オーダーに対抗する有志のレジスタンス兵たちを従えて咆哮しているものがある。実現しなかったトレボロウ版『エピソード9』で、見せ場のひとつになったものと思われる。
ジョン・ボイエガは米Yahoo!Entertainmentのインタビューで、こうした幻のコンセプトアートも確認していると認めている。しかも、実現しなかった『エピソード9』のアイデアが大好きなのだという。
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「フィンが青い旗を持ってる、あの画像。それからトライバルマークのAT-ATが並んでるやつ、ストーム・トルーパーがヘルメットを脱いでるやつ。あれになってたらヤバい(sick)でしょ!最高(dope)だったと思う。間違いない。」
ボイエガはこの頃、黒人俳優として活動する苦悩を隠さず話すようになっている。たとえば2020年9月には米GQで、『スター・ウォーズ』で黒人キャラクターを演じることに「フラストレーション」があったと打ち明けていた。「黒人キャラクターを、シリーズで必要以上に大々的に売り出しておいて、それなのに脇に追いやる。そんなことはしないで欲しい。良くない。ハッキリ言わせてもらいますけど」と訴えていたのだ。
『最後のジェダイ』(2017)や『スカイウォーカーの夜明け』(2019)では、1作目の『フォースの覚醒』(2015)に比べて明らかに出番や重要度が減った様子だったフィン。この度は、「話し辛い真実を話すことが、僕にとっては大切だと思った」と伝えている。「役を良くするのは、その役にどんな瞬間を与えるかということですよね。もしキャプテン・アメリカに、彼の立場を支えるようなシーン、楽しくさせてくれるようなシーンが与えられていなかったら、きっと彼のことをクールだと思わないはずなんですよ。どうして黒人のキャラクターや黒人の役者は、同じように立場のために闘ってはいけないのか?そう決めつけられているように思うんです」。
ちなみにボイエガは、「『マンダロリアン』はファンです。ルーカスフィルムは、TV番組でうまくやってますね」とも答えている。「アニメ番組もいいですよね!家からも(収録)できるし」と話しているから、少なくともフィン役を声優で再演する意志は消えていないようだ。アニメ作品の特別編『LEGO スター・ウォーズ/ホリデー・スペシャル』も控えているが……?
Source:Yahoo!Entertainment