マーベル『ブラックパンサー』ポストクレジットシーン、なぜ●●が存在しないのか ― 『シビル・ウォー』経ての製作意図が判明

マーベル・シネマティック・ユニバース作品、映画『ブラックパンサー』のポストクレジットシーンに新たな事実が判明した。プロデューサーのネイト・ムーア氏によれば、映画のラストを飾る「あのシーン」には、完成版とはやや異なるプランも検討されていたというのだ。

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なぜバッキー・バーンズには「左腕」がなかったのか
これまでTHE RIVERでは、『ブラックパンサー』のエンディング~ミッドクレジットシーンに別案が検討されていたこと、およびポストクレジットシーンにバッキー・バーンズ(セバスチャン・スタン)が登場することについて、それぞれライアン・クーグラー監督による解説をご紹介してきた。したがって本記事では、この映画にバッキーが登場することに決まった経緯や、それでいて本編のストーリーには一切関わらないことについては割愛させていただきたい。
ともあれ重要なのは、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)のラストで、洗脳が解けるまで冷凍睡眠に入ったバッキーが目覚めたことである。
英Empire誌にて、プロデューサーのネイト・ムーア氏は「バッキーが治ったのかどうか、ヒントを出したかったんです。そして、そのことが今後何を意味するのか。[中略]だって、彼には『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』で役割がありますから」と述べている。やはりシーンの時系列は『インフィニティ・ウォー』以前とみて間違いないだろう。
ただし、このシーンにおいて、バッキーの左腕は『シビル・ウォー』で失われた当時のままだ。すなわちネイト氏のいう「治ったのかどうか」というポイントは、「バッキーが洗脳から回復したかどうか」という部分だけを指しているわけである。しかしネイト氏によれば、この失われたままの左腕にもきちんと意図があるという。
「(新しい腕を登場させるべきか)議論しました。左腕のあるバージョン、ないバージョン、どちらも考えられましたね。ただし実際のところ、彼は『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』(2014)の時とは違って、人間に戻ったような気分を感じている。ただのバッキーでいられるんです。だから大切なことは、キャラクターがこう感じることでした。“バーンズ軍曹じゃない、僕はバッキーだ。もう兵士じゃなくて一人の人間なんだ”って。」
ここから察せられるのは、『インフィニティ・ウォー』のバッキーが、『ウィンター・ソルジャー』や『シビル・ウォー』に登場したのとは異なる、むしろ『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(2011)に近いキャラクターとして姿を見せる可能性だ。『ブラックパンサー』のポストクレジットシーンでは、ひとまずその“予感”を示すことが重要視されたのだろう。
『インフィニティ・ウォー』の予告編では、バッキーが新たな左腕で戦闘に臨んでいる様子を確認できるわけだが……彼がいかにして戦いに戻るのか、そしてスティーブ・ロジャース/キャプテン・アメリカとどんな再会を果たすのか、その経緯は本編を楽しみにしたい。
映画『ブラックパンサー』は2018年3月1日より全国の映画館にて公開中。
バッキーも大活躍するであろう『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。
Source: https://www.empireonline.com/movies/features/11-black-panther-secrets-ryan-coogler-nate-moore/
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