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【ネタバレ】『キャプテン・マーベル』脚本段階で見送られたオープニング・シーンのアイデアが判明

キャプテン・マーベル
ⒸMarvel Studios 2018

マーベル・シネマティック・ユニバース作品『キャプテン・マーベル』は、スーパーヒーローのオリジン・ストーリーを描いた映画としては極めて複雑なストーリーテリングが持ち味となっている作品だ。映画のテーマにも緊密に結びついた“物語り”の巧みさは、冒頭シーンから炸裂することになる。

むろん、それゆえに脚本の執筆作業は一筋縄ではいかなかったようだ。アンナ・ボーデンとともに本作の脚本・監督を担当したライアン・フレックは、英Empireにて、脚本段階で見送られたオープニング・シーンの別案を明かしている。


この記事には、映画『キャプテン・マーベル』のネタバレが含まれています。

キャプテン・マーベル
ⒸMarvel Studios 2018

キャロル&マリアの飛行訓練

『キャプテン・マーベル』の物語は、主人公キャロル・ダンヴァースが、すでにヒーローとしての能力を手にしている場面から始まる。キャロルは惑星ハラにて、ヨン・ロッグとの格闘訓練にいそしんでいるのだ。絶大なる能力を有し、けれどもパワーのコントロールがいまひとつうまくいかないキャロルに対して、ヨン・ロッグは「感情を抑えろ」「コントロールしろ」と説く。なぜキャロルがこのような能力を手にしたのか、なぜ地球ではなく別の惑星にいるのかはわからない。

ライアン監督によれば、当初の脚本は、むしろ逆のかたちで物語を始める計画になっていたようだ。宇宙にいる、すでに能力を得たキャロルではなく、地球にいるパイロット時代のキャロルが先に描かれていたというのである。

「もともとの脚本は、彼女(キャロル)が戦闘機に乗って、戦闘訓練をしているというオープニングでした。まるごと『トップガン』風のシーンで、一時は撮影の計画も立てていたんですよ。キャロルとマリア・ランボーにとっては最高の登場でしたし、2人が人間として地球の場面に出てくることは観客にとっても良かったと思うんですが、観客がストーリーの先を行ってしまうという問題がありました。」

完成版のストーリーでは、いかにしてキャロル・ダンバース/キャプテン・マーベルがスーパーパワーを手に入れたのか、地球にいた頃はどんな人物だったのか、そして彼女を縛っているものはなにかという謎が少しずつ解明されていくことになる。大きな謎はパワーの理由とアネット・ベニング演じる博士の正体のみといっていいが、親友マリアとの関係性や、“自分はいったい何者なのか”という疑問の答えを少しずつたぐり寄せていく構成は巧みだ。

「みなさん、人間としての彼女をすでにご存知だと、また直感的にお分かりだと思うのですが、彼女が自分の過去を暴いていき、そのことに少し恐れを抱くほうが、ずっと効果的だと思ったんです。」

ライアン監督もこう述べているように、あえて観客を突き放しておくオープニングなくして、キャロルが自分自身を探っていくミステリは成立しえなかった。『キャプテン・マーベル』を繰り返しご覧いただく際には、冒頭シーンからきめ細やかに織り上げられた構造とせりふに注意してみてほしい。

ポストクレジットシーン解説もあわせてどうぞ

映画『キャプテン・マーベル』は2019年3月15日(金)より全国公開中。

『キャプテン・マーベル』公式サイト:https://marvel.disney.co.jp/movie/captain-marvel.html

Source: Empire

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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