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『ハリー・ポッター』監督、旧『ファンタスティック・フォー』をクビになっていた ─ 「意見が多すぎると言われた」

ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]
(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

『ハリー・ポッター』『ホーム・アローン』シリーズのクリス・コロンバス監督が、20世紀フォックス版『ファンタスティック・フォー』から解雇されていた事実を明かした。

ポッドキャスト「Fade to Black」に登場したコロンバス監督は、スーパーヒーロー映画が人気を得る以前、1990年代に『ファンタスティック・フォー』の脚本に携わっていたことを認めている。この企画はしばらく実現しなかったが、のちにティム・ストーリー監督の『ファンタスティック・フォー [超能力ユニット]』(2005)『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』(2007)として結実した。

「奇妙な状況でした。最初の『ファンタスティック・フォー』では脚本に関わっていたんです」とコロンバスは振り返る。当時、20世紀フォックス(現・20世紀スタジオ)は「ファンタスティック・フォー」の映画化を目指しており、すでに大勢の脚本家が関わっていたという。

「私はプロデューサーで、監督と会ってアイデアを出しました。たとえば、“コンセプトアートは、『ファンタスティック・フォー』のクリエイターであるジャック・カービー風に、マーベルのシルバーエイジ風にすべきだ”と。会議を終えて家に帰る途中、20世紀フォックスのトップから電話がかかってきました。そこで“君はクビだ、意見が多すぎる”と言われたんです。」

コロンバスは『ファンタスティック・フォー』2部作にエグゼクティブ・プロデューサーとしてクレジットされているが、実際には「何の関わりもない」とのこと。その後、同じくフォックス製作の『デアデビル』(2003)でも脚本を書いたというが、こちらはクレジットにも名前は残っていないため、当時の企画とは大きな変更が加わったのだろう。

時系列でいえば、『ファンタスティック・フォー』や『デアデビル』のあと、コロンバスは『ハリー・ポッター』シリーズに就任したと思われる。すなわち、もしもコロンバスの手で『ファンタスティック・フォー』が映画化されていた場合、『ハリー・ポッター』の映画化もまた異なる形になっていたのかもしれない。

かつてはスパイダーマンの大ファンだったコロンバスだが、その後は「スーパーヒーロー映画への関心が薄れていった」という。それは「長年にわたり、いい映画を作っている人たちがいるから」。サム・ライミ監督『スパイダーマン2』(2004)を「完璧なスーパーヒーロー映画」、マット・リーヴス監督『THE BATMAN ―ザ・バットマン―』(2022)を「素晴らしかった」と称え、「今の自分以上にうまくやれる人たちがいるなら、私はもう作らなくていいと思った」と述べている。

Source: Fade to Black

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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