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「マーベルは大きな間違いを犯している」 ─ 「デアデビル」スタントマン、「シー・ハルク」のアクションを批判「あれはもうアニメで、重みがない」

シー・ハルク:ザ・アトーニー
(L-R): Charlie Cox as Daredevil/Matt Murdock and Tatiana Maslany as She-Hulk/Jennifer "Jen" Walters in Marvel Studios' She-Hulk: Attorney At Law, exclusively on Disney+. Photo by Chuck Zlotnick. © 2022 MARVEL.

「僕は、“実際の動きを強調させるためのCG”は好きです。でも、“実際の動き”がないのなら、それはもうアニメですよ。ただのCGで、そこには動きの重みがない」。

こう語るのは、マーベル・スタジオ作品を含む数々のハリウッド作品で長年にわたって生身のアクションに挑んできた、スタントマンのクリス・ブリュースターだ。アクションシーンの悪例として、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)のドラマ「シー・ハルク:ザ・アトーニー」にゲスト登場したデアデビルを挙げている。

シー・ハルク:ザ・アトーニー
(L-R): Charlie Cox as Daredevil/Matt Murdock and Tatiana Maslany as She-Hulk/Jennifer “Jen” Walters in Marvel Studios’ She-Hulk: Attorney at Law, exclusively on Disney+. Photo courtesy of Marvel Studios. © 2022 MARVEL.

実はブリュースター、Netflixで展開された「デアデビル」でもデアデビル役のスタントダブルやコレオグラファーを担当。同シリーズは激しい暴力描写で評判だったが、「シー・ハルク」に登場したデアデビルは、まるで別人のようにマイルドなキャラクターに。ブリュースターは米ポッドキャスト番組で、そのことを痛烈に批判している。

「今では、あのキャラクターはMCUに乗っ取られた。彼らは、あのキャラクターをかなり傷つけてしまっていると思う。『シー・ハルク』を見れば、デアデビルがアニメキャラみたいに格下げされているじゃないですか。アニメみたいになっていたし、ダサくなってた。」

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「シー・ハルク」のアクションに全く真実味が感じられなかったことを、プロスタントマンの立場から、そしてデアデビルとして実際に身体を動かした立場から批判したブリュースター。続けて記事冒頭の“CGは補助的なものであるべき”との持論を述べた後、「だから『デアデビル』のアクションは良かったんだし、直感的だった」と振り返る。

「チャーリー(=デアデビル)が感じていることが、彼の演技と、その場にいる感覚の間に伝わってきた。全て実物のアクションですから。演者をワイヤーで繋いで、動きを強調させたんです。アニメじゃない。実写なんです。実写が持つエネルギーには、決して敵わないんです。だから『シー・ハルク』は、動きやアクションに関しては、著しいステップダウンだったと思います。」

デアデビルは現在、(ストライキの影響で製作中断中だが)MCUで「デアデビル:ボーン・アゲイン」として再びのドラマ化が進行中。ダークでハードだったNetflix版とは異なり、もっと若い客層にアピールするためにグロ描写ナシで生まれ変わるという。

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しかしブリュースターは、このリブート版で面談の声もかからなかった。その不満を以前にも話していたブリュースターだが、この度も「彼らはNetflix版みたいなことは絶対やりたくないみたいですね」とチクリ。「Netflix版では本当に本当に素晴らしい人たちがいて、彼らがドラマの魅力をさらに高めてくれていました」とし、前シリーズ製作陣が再起用されなかったことについて「マーベルは大きな間違いを犯している」とズバリと断じた。

Source:Ikuzo Unscripted

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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