もしもDCで俳優降板があったら?「交代する」とジェームズ・ガンが方針

あらゆる映画シリーズやユニバースで時折大きな問題となるのは、よんどころない事情によって、俳優が降板を余儀なくされる事態だ。なかには本人の不祥事によるケースもあれば、まったく本人の落ち度ではない不幸なケースもある。
記憶に新しいのは、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)で新たな大型ヴィラン・征服者カーン役に起用されたジョナサン・メジャースが暴行容疑で逮捕され、有罪判決を受けたのちに解雇されたこと。製作サイドは俳優の不祥事とは無関係だと釈明したが、すでに登場していたカーンを巨大な物語から排除するための対応に追われ、ユニバースの展開そのものが混乱を見せる事態となった。
では、映画『スーパーマン』で本格的に始動したばかりのDCユニバースが同じような問題に見舞われた場合、スタジオ側はどう対応するのか? DCスタジオ代表のジェームズ・ガンは、ファンからの質問に対してストレートに答えた。
「もしも俳優が役柄を継続できない場合、私は役者を交代します。それで問題ありません。」
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この回答において、ガンの姿勢はきわめて明瞭だろう。DCユニバースでは映画・ドラマ・アニメーションを超えてひとりの俳優が同じキャラクターを演じており、そのことは『スーパーマン』や「ピースメイカー」シーズン2、そして「クリーチャー・コマンドーズ」(2024-)からも明らかだが、それでも最も重要なのはストーリーであり、俳優とキャラクターを固定することではないのだ。
もっとも、「ひとりの俳優が演じる」ことに大きな意味が付与されているケースもある。MCUでブラックパンサー/ティ・チャラ役を演じたチャドウィック・ボーズマンは、これ以上ないほどのはまり役であり、文化的にも大きな意義を残したが、2020年に病のため逝去した。マーベル・スタジオはボーズマンへの敬意を示して代役を立てず、ティ・チャラは死亡した設定とし、妹シュリがブラックパンサーを引き継ぐ展開としたのだ。
もしもDCユニバースで同じような悲しい出来事が起こった場合、ガンはどのような選択をするのか──それはまだわからず、できれば想像したくないことだ。今回の回答は、あくまでもひとつの目安としてとらえてよいものだろう。それにガン自身、かつては自らの発言によってマーベルからあっさりと一時解雇された経験をもつ人物なのだ。
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