デッドプールが『マイティ・ソー』コーグと奇跡の共演、『フリー・ガイ』リアクション動画にツッコミが追いつかない

ライアン・レイノルズが、デッドプール役を早くも再演だ。自由奔放の“俺ちゃん”デッドプールが、ディズニー傘下に加わった20世紀スタジオ映画最新作『フリー・ガイ』の予告編映像にリアクションを取るという公式ネタ動画が公開された。
実はこのネタ動画、マーベル映画ファンにとってはなかなか重要な意味もある。そもそもツッコミどころも相当多いのだが、ひとつずつ確認していこう。
まずこの動画は、YouTube上でファンがよくやる「リアクション動画」のパロディだ。ところでこういう動画、映像内に予告編映像をそのまま使うと著作権的にどうなっているのか、海外では認識が異なるのかと気になるところだが、今回はオフィシャルだから心配無用だ。憎いぜ。
それで冒頭のデッドプール、「チャンネル登録ボタンをぶっ叩いね」とYouTuberみたいなことを言ってから、「先週は『クルエラ』のリアクション動画をやりましたが」と振り返っているが、そんな動画はやっていない。シリアスめな場面が続く『クルエラ』動画のときは、「ワンちゃんはどこに出てくるんだよ?」とリアクションしていたらしい。
そして「今週」観る映像は、デッドプールと中の人を同じくするライアン・レイノルズ主演の『フリー・ガイ』予告編映像。「これ、1年前に公開されるやつじゃなかった?」とイジっているが、コロナで延期になっちゃったんだから、仕方ないんだよ。
ゲストとして登場したのは、『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017)のコーグだ。コーグも何事でもないように手をふっているが、実はこの共演、デッドプールとMCUキャラクターの初顔合わせである。
デッドプールは旧20世紀フォックスのキャラクターで、かねてよりマーベル・スタジオのマーベル・シネマティック・ユニバース入りが……、と、ついつい経緯を説明したくなってしまうが、この際もうどうでもいいだろう。デッドプールがMCUキャラと共演しているぞ!
デッドプールはコーグを「俺的には第一希望じゃないんだけど、他の奴らはDisuney+で忙しいらしいから」とメタジョーク。コーグといえば『アベンジャーズ/エンドゲーム』で、太ったソーと一緒にゲーム三昧の日々を送っていたから、まぁ暇なのだろう(ちなみにコーグは、サノスとの最終決戦にも参戦している)。
緩めの挨拶を済ませたコーグは、「今日はありがと、死んだんだってね」とイジり。ようやくふたりは『フリー・ガイ』の予告編を再生する。
映像から「僕の名前はガイ」と聞こえると、デッドプールは「へぇ、名前ガイって言うんだって。映画のタイトルと一緒じゃん」、コーグは「わかりやす〜……くない?」と反応。少し映像を進めたところでデッドプールは再生を止め、「まず、この予告編、説明しすぎ。自分がライアン・レイノルズってのも超屈辱」と文句を入れて再生再開だ。
続いて、ヒロインのジョディ・カマーが華やかに登場する場面では大げさなほどの反応。どっちか、間違えて「ジョディ・フォスター」って言っておりますが。
ここでデッドプールが「彼女、冷蔵庫に入れられないといいけど」と呟いて、コーグが「冷蔵庫?」と反応しているが、これはデッドプールが説明しれくれているように、「冷蔵庫の女」と呼ばれる脚本上の悪しき習慣のことだ。「主人公を動機づけるために、女性のキャラクターを殺したり、傷つけたりすることだよ。『デッドプール2』の時も言われたんだけどね、聞いてくれてどうも」。
引き続き予告編を見進めるふたり。ガイがメガネをかけて「このメガネ 手品用?」と驚けば、コーグは「手品メガネの話だあ!メガネ手品師か……」とピュアな反応を見せている。
映像を進めていくと、ゲーム世界の支配を試みる悪役として出演するタイカ・ワイティティとご対面。コーグの中の人と同じだ。デッドプールが「この悪役どう思う?」と尋ねると、コーグは「腕が4本あって、下の2本は手袋をしてるみたいだね。いいと思うよ」と適当すぎる反応。やがてデッドプールが「こいつ、タイカ・ワイティティだよ」と気付くと、コーグは「いい人そうだね」と答える。ワイティティがワイティティをイジるという、シュールな光景だ。
終盤でウサギの気ぐるみが登場すると、「“とんすけ(Thumper)”待望の実写化じゃね?」とデッドプール。とんすけとは、アニメ映画『バンビ』に登場するウサギだ。何よりも“フリー・ガイ”なのは、デッドプールのディズニー作品イジりである。
予告編のラストでガイが車に撥ねられる場面では、「絶対なんか悪いこと起こる……、あっ、やっぱりね」とリアクション。映像が終了すると、「オッケー、楽しそうじゃん。フォックスの処分品としては」と自虐がすごい。「カナダのカンバーバッチの気を、僕の次回作からそらせられるかは微妙だけどね」。デッドプールが「4/5アボガド」と独特のスコアを与えると、コーグは「僕はアボガドに育てられたんだよね」と衝撃告白。「マジかよ。今すぐ殺してくれ」。
最後にデッドプールは、「MCUに入るコツとかある?」と、ファンが知りたい核心に触れている。コーグは「夢を持つこと、追うこと、夢を失うこと。その夢を追うために、あらゆる幸せを阻害すること。 山の頂上まで上り詰めたと思ったら、そこはまだまだ地底で、こんな夢叶うわけないって気付くんだよ」と意味深なアドバイス。「その点でいうと、メール見てみて。もしかしたら、エージェントから“マーベルが話したがってる”って連絡が入っているかも」と、まさにデッドプールのMCU入りを示唆するような言葉を残している。デッドプールは「『(マイティ・ソー)ダーク・ワールド』がよかった」とジョークを戻しているが、このコーグのさりげない発言の真意は一体……?
ライアン・レイノルズとタイカ・ワイティティの共演も楽しみな『フリー・ガイ』は2021年8月13日公開。