Menu
(0)

Search

『デッドプール3』公開延期へ、米報道

デッドプール2
(C)2018 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)映画『デッドプール3(仮題)』の米国公開が延期されることになるようだ。米Deadlineが報じている。

今回の情報はDeadlineが独自に入手したもので、ウォルト・ディズニー・カンパニー/マーベル・スタジオによる正式発表はなされていない。しかしながら、全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)のストライキが長引いているため、予定されていた2024年5月3日の米国公開は不可能と判断されたとみられる。仮に向こう数週間でストライキが終結したとしても、キャストとスタッフを呼び戻し、スケジュールを組み直して、約6ヶ月で映画を完成させるのは至難の業だ。

『デッドプール3』は2023年5月下旬に撮影が開始されたのち、SAG-AFTRAのスト開始を受けて、7月中旬より撮影を中断している。ショーン・レヴィ監督によると、現時点では本編の半分を撮り終えた状態。残り半分の撮影と、(スーパーヒーロー映画には不可欠なVFX作業を含む)ポストプロダクションを控えている。

公開延期が正式に告知されるとして、新たな米国公開日がすぐに決定するかはわからない。移動先として考えられるのは、撮影が延期されている『サンダーボルツ(原題)』の公開予定日である2023年12月20日や、『ブラックパンサー:ワカンダ・フォーエバー』(2022)など数々のMCU作品が公開されてきた11月上旬などだ。

ディズニー/マーベルにとって、本作は2024年映画興行のサマー・シーズンを開幕する一本となる計画だった。『デッドプール3』が延期されれば、その代打を務めることになりそうなのは『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(原題)』。すでに本撮影を終えているため、スト終結後に追加撮影を完了できれば、現在の公開予定日である7月26日から約3ヶ月繰り上げられることもありうる。

『デッドプール3』の公開スケジュールについては、2023年9月下旬の段階で、予定通りの公開は非現実的と考えられていた。また先日、レヴィ監督は「リリース日が本気で危うくなっている」と率直に語ったばかりである。

もっとも、今回の動きは業界全体を見れば“はじまり”に過ぎないと考えられる。ストライキを受け、大手スタジオ各社の作品はほとんど製作が止まっており、ハリウッドでは“来年公開できる作品がない”という状況になりそうなのだ。今後、現状のスケジュールに大きな変動が発生することはおそらく避けられない。

Source: Deadline

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly