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ディズニー、20世紀フォックス買収めぐってコムキャストと対決か ― 資金調達を準備中との報道

ディズニー

米ウォルト・ディズニー・カンパニーが、21世紀フォックス社の事業買収をめぐって、大手ケーブルテレビ局のコムキャスト社と対決する準備を進めているという。

2017年12月、ディズニーは21世紀フォックス社の映画事業(20世紀フォックス)、テレビ事業(FOXネットワークス・グループ)などの買収を正式に発表。買収額は524億ドルと報じられ、株式取引によって事業統合は進められる予定だった。なお、買収は2019年の夏までに完了するとされていた
しかし2018年5月24日(日本時間)、コムキャスト社がディズニーを上回る買収額(600億ドルとも報じられている)を全額現金で準備することで買収劇に再参入するという情報が伝えられた。コムキャスト側からの発表はなされていないが、現実化すれば、21世紀フォックスをめぐって巨大企業が真正面からぶつかることになる。

ディズニーによるフォックスの事業買収について、2017年11月に第一報を伝えた米CNBC局は、このたびコムキャストに対してディズニーが対抗措置を講じていることを報じている。情報源の人物によれば、フォックス側が株式取引ではなく現金をディズニーに求めてくる可能性に備えて、すでに資金調達の準備が進められているというのだ。
すべてはコムキャストやフォックスの出方次第だが、ディズニーが金額を増やしたうえに現金を用意する可能性もあれば、現在進められている取引の一部が株式から現金へ変更される可能性もある。

なおコムキャストはフォックス買収への再参入について、現時点では準備段階であり「最終的な決定は済んでいない」とのこと。米国最大手の電話会社AT&Tによるタイム・ワーナー(ワーナー・ブラザースの親会社)の買収が米司法省に提訴されたため、コムキャストはひとまずそちらの経過をうかがっているという予想もなされている。
アナリストのネイサン・ナサンソン氏は米Variety誌にて、コムキャストが再び参入してきた場合、ディズニーがすんなりと引き下がることは考えづらい旨をコメントしていた。両社が札束で殴り合うような事態もすぐそこまで見えてきているが、果たしてこれからどのように展開していくのか……。

Sources: CNBC, Variety

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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