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【ネタバレ解説】『デッドプール&ウルヴァリン』カメオ出演まとめ ─ 衝撃サプライズまるわかりガイド

デッドプール&ウルヴァリン
(c) MARVEL 2024

この記事には、『デッドプール&ウルヴァリン』のネタバレが含まれています。ゼッタイに映画を観てから読んでね♡

デッドプール&ウルヴァリン
(c) 2024 20th Century Studios / (c) and ™ 2024 MARVEL. —

別世界のウルヴァリン(ヘンリー・カヴィル)

『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』ヘンリー・カヴィル インタビュー
©THE RIVER

物語の序盤。自身の世界(アース10005)のアンカー(その世界にとって最も重要な存在で、アンカーが死ぬとその世界は徐々に消滅してしまう)であるウルヴァリンが映画『LOGAN/ローガン』(2017)で死んだため、デッドプールは代わりとなるウルヴァリンを別世界から探していた。ここではヒュー・ジャックマンがさまざまなバージョンのウルヴァリンを演じていたが、そこに紛れていたのがヘンリー・カヴィルだ。

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カヴィルは筋肉隆々の肉体に白いタンクトップを着用し、モーターバイクをイジっていた。振り向いたカヴィルにデッドプールは仰天し、「他の映画会社より良い待遇にする」と持ちかける。

これは言わずもがな、カヴィルがワーナー・ブラザースのDCユニバースからスーパーマン役を降ろされてしまったことへのブラックジョークだ。『マン・オブ・スティール』(2013)以来スーパーマン役を熱演してきたたカヴィルは『ブラックアダム』(2022)で同役を再演。しばらく遠ざかっていたスーパーマン役に復帰することを大々的にアナウンスしたものの、同時期に進行していたワーナーの大人たちによるDCユニバース再編によって全てオジャンに。カヴィルはスーパーマン役に戻るために主演ドラマ「ウィッチャー」から降板までしていたのに、である。

DCユニバースでの居場所を失ったカヴィルについて、「じゃあマーベルに出ちゃえばいいのに」と密かに願うファンは少なくなかった。『デッドプール&ウルヴァリン』では、これがカメオで実現してしまったのだ。なお、イギリス出身のカヴィルは、もしマーベル映画に出演するなら「キャプテン・ブリテン」を演じてみたいと夢を語ったことがある。

ちなみに、カヴィルの登場場面は、公開前にメディア向けに行われた冒頭約40分の本編試写には存在しなかったもの。直前になって挿入された可能性がある。

ヒューマン・トーチ(クリス・エヴァンス)

ファンタスティック・フォー[超能力ユニット]
(C)2016 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

TVAのミスター・パラドックスによって“虚無の世界”へと堕とされたデッドプールとウルヴァリン。大喧嘩を繰り広げる二人に謎の男が声をかける。そこにカサンドラ・ノヴァに仕えるならず者たちがやってくると、男は抵抗の意志を見せる。

フードを外した男の素顔は、なんとキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスだ。これにはデッドプールも大興奮。しかし、このクリス・エヴァンスはスティーブ・ロジャース役にしてはどこか様子が違う。

デッドプールはてっきり、エヴァンスが「アベンジャーズ・アッセンブル!」の掛け声を発すると期待していたが、彼が叫んだのは「フレイム・オン」!直後、彼の身体は火炎に包まれて飛び上がる。

これは、エヴァンスがキャプテン・アメリカ役を演じる以前、2005年の『ファンタスティック・フォー 超能力ユニット』と2007年の『ファンタスティック・フォー:銀河の危機』で演じていたヒューマン・トーチ/ジョニー・ストーム役の再演だ。「そっちかい!」とツッコんだファンも多いだろう。

ヒューマン・トーチは4人組ヒーロー・チームのファンタスティック・フォーにおける最年少、末っ子的存在。火炎を操る能力を持ち、空を飛んで戦うこともできる。エヴァンスはブレイク前にこの役を演じていた。

『デッドプール&ウルヴァリン』序盤のTVAのシーンでは、デッドプールがキャプテン・アメリカの抜きの映像を見せられ、敬礼するという一幕があった。このネタのための“フリ”だったというわけである。

ちなみにクリス・エヴァンスは2018年、SNS上(現在は削除)でデッドプールとウルヴァリンのクロスオーバー映画に出演希望のラブコールを送っていたことがある。これが本当に実現してしまった!

エレクトラ(ジェニファー・ガーナー)

TVAに戻りたいデッドプールとウルヴァリンは、カサンドラ・ノヴァを倒すため境界地帯を目指す。そこで「ナイスプール」から譲り受けた、“クラミジア感染症を車にしたようなもの”のホンダ オデッセイに乗って、アヴリル・ラヴィーンの“I’m with You”を聴きながら旅立つ。道中、言い争いになった二人が車内で大喧嘩を繰り広げ、疲弊して眠りこけていたところ、謎の人物に連れて行かれてしまう。

スカーレット・ウィッチらしき彫刻(詳細不明)が壁に施されたアジトに登場したのは、本作最大とも言えるサプライズ・ゲスト陣。エレクトラ、ブレイド、ガンビットだ。順に解説しよう。

Daredevil (2003)
Directed by Mark Steven Johnson
©Twentieth Century Fox Photographer: Zade Rosenthal 写真:ゼータイメージ

最初に登場したエレクトラことエレクトラ・ナチオスは、2003年の映画『デアデビル』に登場した戦士だ。後にDCでバットマン役を担当するベン・アフレックが盲目のヒーローを演じた映画で、本作にもカメオ登場したハッピー・ホーガン役のジョン・ファヴローも出演。『デアデビル』の解説は、以下の記事で詳しく行なっている。

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ジェニファー・ガーナーが演じたエレクトラは、主人公デアデビル/マット・マードックにとってある時はロマンスの相手となり、またある時は復讐敵となった。釵(さい)を武器に、素早くしなやかな身のこなしで戦う。

2005年にはスピンオフ映画『エレクトラ』が公開。あのボブ・サップも出演している。いわば、アメコミ映画のシネマティック・ユニバースの先駆けのようなことをやったわけだが、このスピンオフは興行的にも批評的にもうまくいかなかった。

ベン・アフレックのデアデビルを出すならともかく、あくまでもサブキャラクターのエレクトラを登場させるというマニアックな人選。そもそも『デアデビル』自体が20年以上前の作品であり、「誰もが通ってきている映画」というわけでもないのだが、果たしてどれだけの観客が「エレクトラだ!懐かしい!」と反応しただろうか。ちなみにガーナーの再演は、早い段階から明らかになっていた

ブレイド(ウェズリー・スナイプス)

ブレイド
SUPPLIED BY GLOBE PHOTOS INC 写真:ゼータ・イメージ

1998年、2002年、2004年に映画3作が公開された『ブレイド』シリーズの主人公であるヴァンパイア・ハンター。このシリーズは『X-MEN』や『スパイダーマン』よりも先に登場した、いわばマーベル映画の元祖だ。ダークな作風の中、ブレイドは格闘術と武器を駆使して戦った。今でもアツいファンが多く、ウェズリー・スナイプスにどうにかして再演を望む声も多かった(ちなみにスナイプス自身もSNSで再演を仄めかしていたことがある)。

ブレイドは現在、『ムーンライト』(2016)『グリーンブック』(2018)で2度のオスカーに輝いたマハーシャラ・アリを主演に据えてMCUリブート版が進行中。まもなく新しいブレイドが登場しようという中、スナイプスが劇中で「ブレイドは過去にも未来にも一人だけ」と宣言した時にデッドプールがなんとも言えない顔をしていたのはそのためである。なお、このリブート版は製作発表から5年が経っているが、トラブルなどを繰り返しており、未だ撮影が始められていない

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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