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『ドクター・ストレンジ』監督、公開を延期してまでカンバーバッチ主演にこだわった!ジャレッド・レトらを断っていた事実も判明

マーベル・シネマティック・ユニバースの最新作『ドクター・ストレンジ』の公開が迫っている。日本公開は2017年1月27日と、まだしばらく先だが、アメリカでは11月4日の公開予定。つまり、あと1ヶ月と少しで魔術師の全貌が明らかになるのだ。

主演のベネディクト・カンバーバッチやスコット・デリクソン監督は、すでにプロモーションのため各種メディアに登場している。エンパイア誌のインタビューで、デリクソン監督はいかに「カンバーバッチのストレンジ役」にこだわったかを明かした。

劇場公開を延期&他の候補者を断っての実現

デリクソン監督は、以前よりカンバーバッチを「(ストレンジ役として)真剣に考えた唯一の俳優」と話していた。しかしそのキャスティングは一筋縄ではいかなかったようだ。

そもそもカンバーバッチに『ドクター・ストレンジ』のオファーが初めて届いた際、すでにカンバーバッチは舞台『ハムレット』のロンドン公演に出演することが決まっていた。『ハムレット』は2015年の夏~秋の公演であり、当時2016年の夏に公開予定だった『ドクター・ストレンジ』とはスケジュールが合わなかったのである。

デリクソン監督は当時の状況について、「(キャスティングは)不可能だった。カンバーバッチ自身が『『ハムレット』を抜けることはできない。もう約束してしまったんだ』と話してくれたんだ」と述べている。

舞台『ハムレット』。日本では本編を収録したものが全国の映画館で上映された。 http://thirdrailrep.org/hi-definition-screenings/hamlet/
舞台『ハムレット』。日本では本編を収録したものが全国の映画館で上映された。
http://thirdrailrep.org/hi-definition-screenings/hamlet/

やむを得ず、デリクソン監督は新たなストレンジ役を探すべく多くの俳優と面会している。ジャレッド・レトホアキン・フェニックスライアン・ゴズリング……。高い知名度とすぐれた演技力を誇る、まさに誰が主演でもおかしくないメンバーだ。しかし監督はマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長に「カンバーバッチがいい」と言って譲らなかったという。

監督の熱意が実る形でストレンジ役はカンバーバッチに決定し、『ドクター・ストレンジ』の公開は2016年の夏から秋へと延期された。しかしカンバーバッチ本人は、最初に断った時点でストレンジ役を演じることはできないと考えていたようだ。

「もしもすぐに飛び乗れなかったら、その乗り物はどんどん前に進んでしまう。それが普通のことだ。彼らが私のもとに戻ってきてくれたことは最大の賛辞だよ。彼らとの誓いを果たしたいと思ったんだ」

もっともデリクソン監督ひとりだけの希望なら、ストレンジ役をカンバーバッチにするために公開が延期されることはなかっただろう。おそらくマーベル・スタジオを含めた多くの製作スタッフが「ドクター・ストレンジにはカンバーバッチだ」と感じていたはずだ。

http://screenrant.com/doctor-strange-benedict-cumberbatch-footage/
http://screenrant.com/doctor-strange-benedict-cumberbatch-footage/

思えばマーベル映画でカンバーバッチほどのスターが主演を務めるのは『アイアンマン』のロバート・ダウニー・Jr.以来となる。ダウニー・Jr.も『アイアンマン』で諸問題からの復活を果たしたことを考えると、いわゆる「スター俳優」の主演は初めてといってもよいだろう(『インクレディブル・ハルク』のエドワード・ノートンは1作限りで降板している)。

マーベル・シネマティック・ユニバースに新風を吹き込むであろう『ドクター・ストレンジ』。熱望されたカンバーバッチがどんな演技を見せているかも非常に楽しみだ。

source: http://www.empireonline.com/people/benedict-cumberbatch/benedict-cumberbatch-thought-lost-doctor-strange-role/

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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