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【ネタバレ】『ドクター・ストレンジ/MoM』ワンダとウルトロン、その謎と因縁

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
(c) Marvel Studios 2022

この記事には、『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』のネタバレが含まれています。

ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス
(c) Marvel Studios 2022

別世界のウルトロン、作ったのは誰?

マルチバースの異世界が舞台となった『ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス』で、ドクター・ストレンジはアメリカ・チャベスと共に「アース-838」のニューヨークを訪れる。我々の知る街とは景色もルールも全く異なるこの別世界で、ストレンジはとある組織に捕らえられてしまう。

そこを警備していたのは、シルバーボディのロボットたち。彼らの正体は謎だったが、劇中では「ウルトロン」であることが明かされる。

言わずもがな、ウルトロンといえば『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)にも登場した人工知能、およびそのロボット体だ。『エイジ・オブ・ウルトロン』では、外的脅威によるニューヨーク決戦のような惨劇を防ぐため、トニー・スタークが開発、保安のための護衛軍団を作る計画だった。ところがウルトロンが自我に目覚め、人類を排除すべきと主張し始めたことにより、アベンジャーズ対ウルトロン軍の壮絶な戦いが勃発した。

コミックでは、初代アントマンであるハンク・ピム博士によって創造されたウルトロンだが、いずれにせよ、そこにはウルトロンを作り出す人間が存在するはずである。『MoM』のアース-838にはトニー・スタークもハンク・ピムも登場しなかったが、あのユニバースにおける彼らや、あるいは彼らのように知能が高い人物が、あのウルトロン軍団を作ったものと考えられる。それと考えられる人物も劇中に登場していたが、それは作品をご覧になった方ならお分かりになるだろう。

ウルトロンとは、MCUでもコミックでも、自分を産んだ「父親」に悪意を抱き、独自に進化して恐るべき脅威となる存在だ。見たところ『MoM』内では人間の指示通りにきちんと動いているようだったが、ワンダに一方的に攻撃されたことで、もしかするとあの後のアース-838版ウルトロンは、人間への復讐心を募らせて危険な進化を遂げる……なんてこともあるかもしれない。

ワンダ対ウルトロン、再戦

『MoM』ではウルトロンの返り血、ならぬ“返りオイル”を浴びながら、まるで赤子の手を捻るように次々と破壊していたスカーレット・ウィッチ/ワンダ。彼女にとって対ウルトロン戦は二度目だ。まだスーパーパワーの扱いに慣れきっていなかった『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』時には少し手こずるような一幕もあったが、スカーレット・ウィッチとして覚醒した今回は楽勝。レベルをマックスにして過去のステージを再プレイするようなものである。

ワンダは『エイジ・オブ・ウルトロン』で兄ピエトロをウルトロンに殺されていたので、本作では(別世界ではあるものの)二度目の復讐を果たした、ということにもなる。「アース-838」でワンダがウルトロンを捌く様子は、彼女が『エイジ・オブ・ウルトロン』からどれだけ戦力を上げたかがよくわかる、興味深いシークエンスでもあるのだ。

あるいは、あの世界は治安が保たれていて脅威が少ないので、ウルトロンの戦闘力はアース-616版よりも低く設計されていた……、なんて裏設定があったりして。

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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