ロバート・ダウニー・Jr.、『アベンジャーズ/エンドゲーム』アイアンマンとキャプテン・アメリカの「和解」を語る

マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)は、過去10年以上にわたる物語の“完結編”だ。とりわけアイアンマンとキャプテン・アメリカの関係性は、『アベンジャーズ』(2012)や『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)で常に変化してきた。
家族や過去をめぐる問題を抱え、トニー・スタークとスティーブ・ロジャースは『シビル・ウォー』で決裂。『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)は、アベンジャーズが大きな欠陥をはらんだまま、サノスという最大の脅威に挑む物語となった。では『エンドゲーム』で、二人はいかに和解したのか。アイアンマン役のロバート・ダウニー・Jr.が、アンソニー&ジョー・ルッソ監督のInstagramにて端的に語っている。
この記事には、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれています。

ロバート・ダウニー・Jr.から見た「和解」
『インフィニティ・ウォー』でサノスへの大敗を喫したヒーローたちは、『エンドゲーム』の冒頭にて再会する。惑星タイタンにてスパイダーマンやガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーを失ったトニーは、キャプテン・マーベルの助けを得て、ネビュラとともに地球に帰還するのだ。しかし多くの仲間を失ったという現実を前にしても、トニーとスティーブは和解できない。5年後、タイムトラベルのアイデアを提案されても、トニーはすぐに首を縦に振らなかった。和解が叶ったのは、トニーが独自にシミュレーションを完成させたあと。アベンジャーズ本部を訪れたトニーは、スティーブにキャプテン・アメリカの盾を渡すのである。
トニー・スターク/アイアンマンの物語を演じ続けてきたロバート・ダウニー・Jr.は、ごく短い和解のシーンについて、自身の考えを明かしている。
「スティーブを許さなかった僕(トニー)を彼が許すということ、それがすべてでした。そこで、僕たちは未知への準備を始められるようになる。なんにせよ、自分たちがすべきことのために戦いを止めるということかもしれません。ただ和解するだけではなく、和解して、ともに苦しみに耐えるということです。難しいシーンでした。」
『シビル・ウォー』では、トニーの両親をスティーブの友人であるバッキー・バーンズが殺害していたという事実、スティーブがそれを知りながら隠していたことが明らかになる。トニーにとっては耐えきれないほどの真実を前に、両者の決裂は避けられなかっただろう。今回、ロバートが“トニーがスティーブを許さなかったことが許されるのだ”と語ったことからは、かつて自己中心的な実業家だったトニーが自らを他者に差し出しつつある、その一端が垣間見えるだろう。少なくとも、ロバートの演技アプローチにはそうした側面があったはずだ。
ロバートが自身の出演作や演技、ストーリーの解釈について公の場で語ることはあまり多くなく──とりわけ『エンドゲーム』については公開後ほぼ語られていない──今回のコメントは非常に珍しいものといえる。ちなみに、本作をもってロバートとキャプテン・アメリカ役のクリス・エヴァンスが“卒業”となったことについては、過去に「僕たちは送り出されなければいけなかったし、自分たちでそうすることを決めました。[中略]ほかにスーツを脱いでくる人たちを迎える側に回れることをうれしく思います」と語っていた。
Source: ScreenRant