『アベンジャーズ/エンドゲーム』には「今後の映画のヒント多数」 ─ ディズニーCEOが明言、ラインナップは2019年夏の発表

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)究極の集大成『アベンジャーズ/エンドゲーム』は、やはり『アイアンマン』(2008)に始まった22作品の完結編であるのみならず、今後も続いていく物語を大いに示唆する作品だったようだ。
2019年5月8日(米国時間)に開かれた、米ウォルト・ディズニー・カンパニーによる投資家向け収支報告会にて、同社CEOのボブ・アイガー氏がMCUの今後に言及。「ご覧いただいたように、『アベンジャーズ/エンドゲーム』には、これから公開される映画に関するヒントがたくさん入っています」と明言した。
マーベル・スタジオ、今後の準備も万端
『アベンジャーズ/エンドゲーム』を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督は、これまで本作について「初めてMCUの未来を考えずに物語を描くことができた」と述べ、マーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長とも脚本の内容をほとんど話し合わなかったと強調。今後の展開は把握していないとも話してきた。しかしアイガー氏の発言から考えるに、やはりスタジオ側はルッソ兄弟に創作の自由を与えつつ、その後の舵取りをきちんと進めていたということになる。
先日、ディズニー/マーベル・スタジオは2020年から2022年までに発表する新作映画8本の米国公開日を発表したばかり。それぞれのタイトルは発表されていないが、アイガー氏は「どんな作品かはもちろん決まっています」と述べた。
「タイトルを今日発表する許可を、僕もマーベルから得られていないので。彼ら自身で発表したいということです。今年の夏にも発表されると思いますよ。」
かねてよりファイギ社長は、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年6月28日公開)後のラインナップを2019年夏に発表すると明かしていた。発表の機会として有力とみられているのは、2019年7月18~21日に米国で開催される「サンディエゴ・コミコン2019」か、2019年8月23~25日に同じく米国で開催されるディズニーの祭典「D23 Expo」。いずれにせよ『アベンジャーズ/エンドゲーム』後はじめての一大発表とあって、全世界から熱い視線が注がれることは間違いない。
アイガー氏は今後のMCUについて「あらゆる可能性があります。進むことのできる方向は本当にたくさんあるんです」とも述べた。それもそのはず、すでに『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』の予告編ではマルチバースの存在に言及されているほか、企画されているナターシャ・ロマノフ/ブラック・ウィドウの単独映画(タイトル未定)では前日譚が描かれるとの噂もあるのだ。『エンドゲーム』という史上最大の事件を経て自由度を増した印象すらあるMCUは、ここからどこに向かっていくのだろうか?
トニー・スターク/アイアンマンは、『エンドゲーム』で「ひとつの旅が終わる(Part of the journey is the end.)」と語った。新しい旅のコンパスは、今も引き続きケヴィン・ファイギが握っているらしい。
Source: Disney