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『アベンジャーズ/エンドゲーム』終盤のドクター・ストレンジ、ベネディクト・カンバーバッチによる驚きの即興演技あった

Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/48471041477/ Remixed by THE RIVER

マーベル・シネマティック・ユニバースの集大成、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)のクライマックスに、ドクター・ストレンジ役ベネディクト・カンバーバッチによる驚きの即興演技があったことがわかった。『ドクター・ストレンジ』(2016)監督のスコット・デリクソンが明かした。

この記事には、映画『アベンジャーズ/エンドゲーム』のネタバレが含まれています。

アベンジャーズ/エンドゲーム
© 2019 MARVEL

『アベンジャーズ/エンドゲーム』に先がけて、『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でアイアンマン/トニー・スタークとドクター・ストレンジは、スパイダーマン/ピーター・パーカーや、スター・ロード/ピーター・クイルらガーディアンズ・オブ・ギャラクシーのメンバーとともにサノスとの対決に臨んだ。その際、ストレンジはタイム・ストーンを使って1,400万605の未来を見ており、サノスに勝てる道はひとつしかないことを悟っている。

『インフィニティ・ウォー』のラストでヒーローたちはサノスに敗れ、多くの仲間を失ったが、『エンドゲーム』ではインフィニティ・ストーンを集めて仲間を呼び戻すことに成功。しかし量子トンネルを通って現れたサノス軍との全面対決では苦戦し、キャプテン・マーベルの力をもってしても再び窮地に追い込まれる。その時、ストレンジはトニーを見つめ、人差し指を一本だけ立てるのだ。それを見たトニーは、ストレンジはしばし視線を交わすと、ストーンの嵌まったサノスのガントレットにつかみかかる。

デリクソン監督が明かしているのは、ストレンジがトニーに向けて人差し指を立てるシーンの演技が即興だったということだ。「この場面は即興だったとベネディクトが教えてくれました」との一言だけで詳細は定かでないが、すべてを脚本通りに演じたわけではなかったということだろう。

「即興演技」という言葉は、そもそも脚本にまったくないセリフや演技を俳優がその場で繰り出す“アドリブ”から、あくまでも脚本に基づき、撮影現場でよりよい場面を目指してせりふや演技を組み立て直すものまで、指し示す幅が非常に広いものだ。このシーンの場合、クライマックスの重要な行動に繋がるため、動きそのものがベネディクトのアドリブであることは考えづらい。脚本にしたがって、ベネディクトやトニー役のロバート・ダウニー・Jr.、そしてアンソニー&ジョー・ルッソ監督がその場で組み立てた演技だと解釈するのが自然だろう。過去には、4人がセリフと演技について打ち合わせる風景を捉えた映像も公開されていたほか、『インフィニティ・ウォー』当時、ルッソ兄弟が登場人物の化学反応を重視して撮影に取り組んだことも分かっている

それにしても驚かされるのは、劇場公開から1年半が経ってもなお新たなエピソードが出てくることだ。さすがは10年もの歴史が詰め込まれたストーリー、映画史上まれに見るオールスターキャストによる作品というべきか。

こんな話もあったしね

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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