【徹底考察】『スター・ウォーズ /スカイウォーカーの夜明け』予告編映像の解説と海外反応 ─ タイトルに込められた意味を読み解く

『スター・ウォーズ / エピソード9』にあたる最新作のタイトルが『The Rise Of Skywalker(原題)』であると発表され、世界中のスター・ウォーズ・ファンを熱気の渦に巻き込んだ。
この記事では、公開されたばかりの予告編映像を徹底考察しながら、海外ファンのリアクションをまとめ、タイトル『スカイウォーカーの夜明け』に込められた意味を読み解いていく。
この記事では、『スター・ウォーズ』実写映画過去作に関する言及があります。
『スカイウォーカーの夜明け』予告編解説
『スカイウォーカーの夜明け』予告編映像は、息を切らしたレイが砂漠地帯に立っている場面から始まる。同じくJ.J.エイブラムス監督が手がけた新3部作序章『フォースの覚醒』(2015)予告編冒頭を彷彿とさせるようだ。
問題は、この砂漠の惑星がいずれに当たるのかということ。スカイウォーカーを育てたタトゥイーン、レイが生きたジャクー、そしてジェダイの聖地ジェダ、そのいずれにあってもレイが訪れる妥当性はある。
レイの衣装と装備品にも注目だ。『最後のジェダイ』(2017)で羽織っていた鼠色のジャケットはなく、『フォースの覚醒』時に近い衣装をまとっている。腰には、亡きハン・ソロのブラスターが革のホルスターに収められている。『最後のジェダイ』で真っ二つに割れたルークのライトセーバーは修理されたようだ。
ルーク・スカイウォーカーは『最後のジェダイ』でフォースと一体化したが、『スター・ウォーズ』の世界で”死”は終わりを意味しない。既に『スカイウォーカーの夜明け』への(おそらく霊体での)再登場が伝えられているマーク・ハミルの声は、「我々は全てを伝えた」とささやく。「我々」、そこにはヨーダやオビ=ワンら、先代のジェダイたちの意志も込められているのだろうか、それとも…。
「いつの時代も伝説は生まれる(Every Generation Has A Legend)」のテロップは、『エピソード1/ファントム・メナス』のものと同じ。全9作にわたって描かれたスカイウォーカー伝説の締めくくりとして相応しい文字に続けて、カイロ・レンのタイ・サイレンサーがけたたましい飛行音をあげて一閃に飛んでくる。
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— PINNLAND EMPIRE (@PINNLAND_EMPIRE) April 12, 2019
アルフレッド・ヒッチコック監督の『北北西に進路を取れ』(1959)のワンシーンとの類似性も挙げられるこのシーンには、不可解な点もある。なぜカイロはブラスターを撃たないのか?なぜレイは機体の接近をわざと待つような時間を取ったのか?タイ・サイレンサーのブラスターが故障した上でレイを追走していた可能性に加えて、ブラスターではなく機体で直接轢き殺してやりたいほどカイロが激怒していた可能性、さらに、互いに師を失ったレイとカイロが共に修行に挑んでいた可能性も挙げておきたい。
続いて、雲に覆われた岩山地帯をA-ウイングが飛んでいく。向こうには街が広がっていて、どうやらここには文明が栄えているらしいことがわかる。この光景がどの惑星にあたるかは不明だ。『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)でも起伏の多い岩山の惑星イードゥーが登場したが、そちらはもう少し鋭利で背が高く、また常に嵐に吹きさらされている惑星である。予告編映像では、小雨または雪が舞っているようだが…。
カイロ・レンは、真っ赤な森林地帯を突進している。あたりは戦火が広がっていて、カイロのほかに確認できるファースト・オーダー側はストーム・トルーパーわずか1人。ただしこのトルーパーのほかに、奥側で赤色のブラスターが2発撃たれているのが見える。
カイロはお馴染みの十字型ライトセーバーを持ちながら、敵兵を斬らずに腕力で叩きつけている。やはりここでも激昂していることは間違いないようだ。