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【取材&インタビュー】『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』ファミリー愛炸裂の記者会見 ─ 新予告公開でキャスト&監督が集結

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
(c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.

ジャスティン・リン監督 単独インタビュー

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
© 2020 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved…

第6作『EURO MISSION』ぶりにシリーズ復帰を果たすことになるジャスティン・リン監督。『ワイルド・スピード』シリーズを成功に導いた立役者であるリン監督は、「理由なしに戻ってきたくなかった」と、復帰にあたっての並々ならぬ思いを記者会見で語った。

THE RIVERとのインタビューでは、復活を果たすハンに見られる変化や、9作目にしてトレット家の確執が描かれることになった背景、劇中に登場する破天荒な車へのアプローチなど、『ジェットブレイク』でのあれこれを、限られた時間の中で気さくに答えてくれた。

── まずはシリーズへの復帰おめでとうございます!僕は『Better Luck Tomorrow(原題)』(2002)から監督の大ファンなのですが、『ワイルド・スピード』シリーズに戻ってこられてとても感激です。復帰にあたっての心境をお聞かせください。

自然なことのように感じました。シリーズを去った時は、もうこれで終わりだと思い、他のことにも専念したいなと思っていました。けど、(シリーズを)離れていても自分が去ったという感覚が全くなくて。というのも、定期的にヴィン(・ディーゼル)やキャストたちとは連絡を取り合っていましたし、彼らとは長い道のりを共にしてきましたから。これはちょっと不思議なんですけど、世界を旅している時に空港などでファンの方と出くわすと、彼らは(『ワイスピ』の)キャラクターのことを話してきたり、作品の近況を尋ねてきたりしてくれたんです。

ある日目覚めたら、最終章に向けたアイデアが浮かんで、ヴィンとスタジオに電話しました。(シリーズに)それ相応の理由で帰ってこれたことが嬉しいです。伝えるべき物語はまだあるようにも感じました。この最終章(の構想)には少なくとも私の頭の中では何年も費やしたことです。復帰は完璧なタイミングでした。

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
© 2020 UNIVERSAL STUDIOS. All Rights Reserved…

── 復帰といえば、本作ではハンやショーン、アールなど、『TOKYO DRIFT』勢が揃って帰ってきます。こうした『ジェットブレイク』でのリユニオンは、何らかの意味があると思っても良いのでしょうか?

(笑いながら)リユニオンは戦略的に計画したものではないんですよ。製作の過程で、とても自然に感じたんです。『ジェットブレイク』で見られる映画的探求といえば、ジェイコブを登場させることです。これと同時に、劇中では過去作でこれまで回答が提示されなかった質問がたくさん再浮上することになります。なのでどちらかと言うと、“みんなを復活させようぜ”というより、アイデアがひらめいたようなものなんです。すごく自然な流れで。

── 予告編のハンからは、何かこれまでと違う、溢れでるパッションが伝わってきます。実際に映像では叫んでいる姿も見られましたが、本作ではこれまでにない新たなハンを見られるでしょうか?

新たなハンかどうかは微妙なところですが、年を重ねたハンを見ることはできるでしょう。そして、彼がなぜ生きているのかを知ることにもなります。私が『ワイルド・スピード』に参加していて一番大好きなのは、同じことの繰り返しはしないということ。キャラクターたちは年を取って、成長して、進化していく。ハンは間違いなく私にとって近い存在ですから、彼を復活させるにあたっては、確実にキャラクターが生きているようにしないといけませんでした。映画をご覧になれば分かりますよ。

── シリーズ完結が判明している中、9作目にしてトレット家の出自が描かれることになります。続く10&11作目への布石のような意味合いも込められているのでしょうか?

私は、基本的に一度に一つの作品しか考えません。けれど今回はヴィンと一緒に(『ジェットブレイク』を)開発していくにつれて、この最終章は複数の映画になると感じました。なので『ジェットブレイク』は、完結3部作の中の一つといったものでしょうか。

ワイルド・スピード/ジェットブレイク
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── 予告編で、ハンが「どうやって勝負するんだ」とファミリーに語りかけた時、ドムは「スピード(fast)だ」と言っていました。シリーズ初期に多く見られたドラッグレースのような、アンダーグラウンド作品としての雰囲気は本作で期待できるでしょうか?

私が『ワイスピ』に興奮するのは、フランチャイズ自体だけでなく、キャラクターが愛されていることです。伝えられるべき物語はまだたくさんあります。チューニングや車のシーンに見られるような情熱を伝えられる機会があることにもとてもワクワクしているんです。

これはずっと話してきたことでもあるんですが、どんなにアクションや(作品の)トーン、世界を進化させて、十分に楽しめたとしても、最初に始まったことや、なぜ彼らがスピードを愛するのかという本質を軽んじたことは一度もありません。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
(c) 2021 Universal Studios. All Rights Reserved.
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
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── 本作では、磁石付きの車、飛行機並みに速いジェットエンジン搭載車など、シリーズ屈指のぶっ飛んだ車が登場しますね。劇中に登場する車には、今回どのようにして取り組みましたか?

今までと変わらない手法でアプローチしました。アクションを構想するのは、実際はアクション自体のためではなく、キャラクターの状態を示すため。これと同じように、『ジェットブレイク』でキャラクターたちが運転することになる車も、彼らの延長なんです。彼らの状態を示しているんです。

またこうして戻ってこられて、デニス・マッカーシー(シリーズ第3作からカーコーディネーターを担当)とお話しすることができて、とても楽しかったです。彼は、車のオーディションなどを担当していて。相性ぴったりのパートナーとなるように、キャラクターたちの状態を共有して、車を探し当てていくことは、私にとってお気にいりのひとときです。これを行うということは、撮影が近づいてきているということでもあるので。しばらく(シリーズから)離れていたこともあり、本作でまたそういった会話をすることができたのは、とても嬉しかったです。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』
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このたびの記者会見、リン監督とのインタビューでは、長らく噂されてきた宇宙行きや、シリーズ初参戦となる日系女優アンナ・サワイの活躍についてなど、載せきれなかった内容が盛りだくさん。これについては、別の記事にてご紹介する。

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は、2021年8月6日(金)全国公開。

Writer

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。

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