『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』全世界公開を約1年延期、2021年4月の封切りへ ─ 新型コロナウイルスの影響で

世界的人気を誇るカーアクション映画『ワイルド・スピード』シリーズの第9作、『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の全世界公開が約1年延期されることがわかった。米ユニバーサル・ピクチャーズが公式に発表した。
『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』は2020年5月22日に米国公開され、5月29日には日本公開を迎える予定だった。今回の発表によると、新たな米国公開日は2021年4月2日となり、全世界でも同じく4月に劇場公開されるとのこと。日本公開日は調整中のため、追って告知される。新型コロナウイルスの感染拡大により、映画業界には甚大な影響が生じているが、10ヶ月以上もの公開延期は、従来発表されてきた中でも最も大きな計画変更となる。
『ワイルド・スピード』米公式SNSでは、以下の声明が発表されている。
「私たちのファミリー、各地にいる『ワイルド・スピード』ファンのみなさんへ。サーガの次回作に対する、みなさんの大きな愛情と期待を感じています。そのため、映画の公開日を変更しなければならないことが非常に残念です。世界中にいるすべてのファンのみなさんに、今年(2020年)5月に映画をご覧いただくことは不可能であることが判明しました。
世界的な公開時期を2021年4月に、北米での公開日は4月2日を変更いたします。今しばらくお待ちいただくことへの失望は承知していますが、我々が最も考慮すべきことは全員の安全である、という理由による変更です。これによって世界中のファミリーが、私たちの新たなる一章を、ともに体験できることになります。来年の春にお会いしましょう。
大きな愛を込めて。
みなさまの『ワイルド・スピード』ファミリー」
#F9 pic.twitter.com/agQAFNLm9w
— #F9 (@TheFastSaga) March 12, 2020
2020年3月6日、米Deadlineでは、ユニバーサルは『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』の公開を延期しない方針だと伝えられていた。また主演・製作のヴィン・ディーゼルは、翌3月7日(現地時間)に米USA Todayが掲載したインタビューで、「今こそ映画が必要な時だ」として、公開を延期しない意志を語っていたのである。公開の延期は、世界的な情勢を鑑みて、おそらく急ピッチで決定されたものとみられる。
なお『ワイルド・スピード』は、いまやアメリカに次ぐ巨大映画市場となった中国で、とりわけ大きな支持を得ているシリーズだ。前作『ワイルド・スピード ICE BREAK』(2017)のオープニング世界興収は5億4,190万ドルと、ユニバーサル作品の歴代記録を打ち立てたが、そのうち1億8,500万ドルが中国での興収だったのである。しかし2020年3月13日現在、新型コロナウイルスの問題により、中国の映画館は多数閉鎖されている。
▼新型コロナウイルスの影響、なお広がる
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Sources: Deadline, Variety, USA Today