『ワイルド・スピード』ポール・ウォーカー、飛び降りアクションに怯えるミア役に「俺にまかせて」 ─ 第5作の心温まる裏話

『ワイルド・スピード/ジェットブレイク』で『ワイスピ』の世界に帰ってくるミア役のジョーダナ・ブリュースターが、ブライアン役の故ポール・ウォーカーとの心温まる思い出を振り返った。第5作『ワイルド・スピード MEGA MAX』(2011)劇中でのアクションシーンに関するエピソードだ。
第5作『MEGA MAX』でのブライアンとミアは、懲役判決を宣告されていたドミニク・トレット(ヴィン・ディーゼル)の脱獄を手伝ったとして国際指名手配されてしまい、ブラジルへと逃亡する。米Entertainment Weeklyのロングインタビューに出演したジョーダナが振り返ったのは、逃亡先でミアとブライアンが敵との追跡劇で見せた飛び降りアクションだ。
インタビュアーから、「(MEGA MAXでは)あなた自身もアクションに挑んでいましたが、脚本を初めて読んだ時点で走り回ることなどは知っていたんですか?」と訊かれたジョーダナは、「走り回ることが多くなるということだけは知ってましたけど、それ以上のことは知りませんでした」と返答。「屋根に飛び降りるなんて知りませんでしたよ」とも話すジョーダナは、事前に知らされていれば「スタンドダブルを使ってください」と製作陣に伝えていたそうだが、実際には自らスタントに挑まなければならなかった。
ミアとブライアンが屋根に飛び降りるシーンは、『MEGA MAX』でもとりわけスリリングな仕上がりになったが、ジョーダナはこのシーンを撮影した日を詳しく思い起こす。「プエルトリコで撮影した日は、ハーネスを付けました。“何のためなんだ”と思いましたけど、そしたら(製作陣が)“君たちは屋根に飛び降りるんだよ。ロープ付きのハーネスを付けなくちゃ”って」。製作陣からの突然の無茶振りに、ジョーダナは「誰も話してくれませんでしたけどね」と笑いながら振り返っているが、不安を感じていたというジョーダナに救いの手を差し伸べたのが、共に飛び降りるポールだった。
「その時のポールは本当に優しくって、“俺にまかせて。心配しなくて良いよ。最高なものになるから”って感じでした。でも(あのシーンを)観返すと、私の顔はこんな感じで(ジョーダナは顔をぎゅっと中央に寄せる)。“これは振り付けなんだから完全に揃っていなきゃ”って言われ続けたんです。イチ、ニ、サン、ハイッって感じで。何度かやらなければいけなかったんですけど、私の顔はずっと同じままでしたね(笑)。」
それまでの『ワイスピ』シリーズで数々のスタントシーンに挑んでいたポールだからこそ、本格的なアクションに初めて挑戦するジョーダナを支えることができたというのは言わずもがな。ジョーダナは、スタントについて「こんなに楽しいものなのかなんて知らなかった」とスタント挑戦前の心境を振り返っているが、ポールがかけた言葉のおかげで、恐怖心を取り除くどころかアクションの楽しさを実感できたのかもしれない。
ちなみに、このアクションでジョーダナは手のひらに怪我をしてしまったのだとか。その後も絆創膏を付けてスタントを続けたというジョーダナは、「ジャスティン(・リン監督)はCGを使って(跡を)消そうとしませんでした。名誉の印ですね」と語っている。
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Source: Entertainment Weekly