【ネタバレ】「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」ジョン・ウォーカー、今後の展開は ─ 俳優「これは大変なことになると思った」

この記事には、「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」第6話『世界はひとつ、人はひとつ』のネタバレが含まれています。

ジョン・ウォーカーの罪と赦し
ファルコン/サム・ウィルソンがキャプテン・アメリカの盾を引き受けられなかったのと同じように、白人であるジョン・ウォーカーにも盾の存在は重圧としてのしかかった。軍人として政府の求めるままに振る舞い、キャプテン・アメリカとして同じく政府の求める存在を目指したウォーカーは、第4話『世界注視の中で』で大きな過ちを犯す。友人のレマー・ホスキンスがフラッグ・スマッシャーズとの戦いで死亡したことに激昂し、ジョンは衆人環視の中、敵の一人を盾で殺害してしまうのだ。結果としてウォーカーは、キャプテン・アメリカとして、軍人としての権利を剥奪される。
「挑発的でショッキングなものにしたかった」と語るのは、全話を監督したカリ・スコグランドだ。「(盾での殺害シーンを)恐ろしく見せる必要があったのは、あれが“スーパーヒーローとしての死”で済むものではないから。もっと象徴的なものの死、つまり“盾の死”なのです。だから盾は血で染まり、その意味も引き裂かれてしまう」。
自らの任務から投げ出されたウォーカーに救いの手を差し伸べたのが、“ヴァル”ことヴァレンティーナ・アレグラ・デ・フォンテーヌである。ウォーカーは第6話『世界はひとつ、人はひとつ』で手製のスーツと盾を身につけ、フラッグスマッシャーズへの復讐に挑むが、図らずもそこで取り戻されたのは、怒れる復讐者としての心ではなく、国と市民のために戦う軍人の心だった。戦いの後、ウォーカーは黒と赤のスーツをまとってヴァルと妻の前に現れる。ヴァルは「これからどんどんおかしなことになる。その時に頼りになるのは、キャプテン・アメリカじゃなくてU.S.エージェント」と語りかけた。
プロデューサーのゾーイ・ナイゲルハウトは、ヴァルを「ダークなニック・フューリー的存在」と呼び、彼女が「遅かれ早かれ次の波乱を起こす」と予告している。しかし、ヴァルの真意はわからない。キャプテン・アメリカとしての死を経験し、U.S.エージェントとしての“復活”に心躍らせるウォーカーだが、その存在意義もまだ謎のベールに包まれている。

ウォーカー役のワイアット・ラッセルは、新たなスーツでの登場シーンを「目の前にニンジンをぶらさげられたよう。すごく楽しかった」と語っている。「衣裳を見て、これは大変なことになるぞと思いました。同じコスチュームだけど黒と赤、色違いですから」。自らの反応が活きて、ヴァル役を演じるジュリア・ルイス=ドレイファスとのやり取りは脚本に書かれていた以上のものになったという。
しかしながら、ラッセル自身もジョン・ウォーカーの今後の出番を把握していないようだ。「マーベルとの話し合いの中では、今回限りという感じもあった」と述べており、出演契約を結んだ作品数も明らかにしていないのである。「マーベルは本当にうまくやっていて、成功を見届ける前は決断を下さないんです。僕は意思決定には関わっていませんしね」。
そもそも最終話を見るかぎり、ウォーカーがどのような道に進むのかは分からない。身を挺して政府の幹部を救い、ウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズと穏やかなやり取りを交わし、そしてサムのキャプテン・アメリカ就任を無言のままに認めるそぶりはあったが、彼を支えるヴァルはキャプテン・アメリカを信頼せず、むしろウォーカーになんらかの役目を担わせようとしている。ラッセルは「ウォーカーはとても危険な形で成長している」と言っているだけに、不安定な状況は変わらないのかもしれない。
ともあれ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」は、おそらく意図的に、多くの展開に決着をつけないまま幕を閉じた。企画が報じられた『キャプテン・アメリカ』第4作のほかにも、サム・ウィルソンやバッキー・バーンズ、シャロン・カーターの物語は継続されていくことだろう。そのどこかで、きっとU.S.エージェント/ジョン・ウォーカーも再び姿を見せることになるはずだ。
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Sources: Vanity Fair, Toronto Sun