『ファルコン&ウィンター・ソルジャー』タイムライン、『アベンジャーズ/エンドゲーム』の6ヶ月後 ─ 実世界とのリンク、制作陣が意図明かす

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)作品『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)後の世界を描くドラマ「ファルコン&ウィンター・ソルジャー」より、更に具体的な時代設定が明らかになった。MCUの最強ウィラン、サノスとの戦いが決着してから少なくとも「6ヶ月後」なのだというが、この設定の背景には制作陣の明確な意図があるようだ。
このたび米Colliderの取材に応じた監督のカリ・スコグランドは、『エンドゲーム』から半年後という設定が「作品にとって絶対的に重要だった」と語る。「物語の全ては、その出来事に通じているんです」。監督の言う“その出来事”とは、サノスによって失われてしまった生命の半数が、ハルク/ブルース・バナーの指パッチンによって返ってきた、いわゆる2度目の指パッチンのことを指している。「私たちは、人々が返ってきたことで多くの喜びが生まれたと想像しました。(作中の)人間たちにとっては、そのショックを乗り越えたばかり、喜びが返ってきたばかりなんです」。
本シリーズは、サノスとの激闘を終えたファルコン/サム・ウィルソンとウィンター・ソルジャー/バッキー・バーンズが、アベンジャーズから退いたキャプテン・アメリカの意思を継いで世界を守っていく物語。「やっとその複雑な現実に入っていくんです」とスコグランド監督が言うように、サムとバッキーは、サノス亡き後でさえも悪がはびこる世界に直面していくのだ。それでは、指パッチン後に生じた世界の変化を、制作陣たちはどう考えているのか。スコグランド監督は以下のように説明する。
「生命の半分が消されてしまい、経済や国境の状況が一変してしまいました。(指パッチン)以前はなかった国同士の協力が行われ、これまで仲良くする必要のなかった近所同士が協力し合う。新たな場所へと引っ越す人も出てきて、何もかもが変わってしまったんです。そして今、その瞬間へと私たちが踏み込んでいくのです。」
世界を股にかけたサムとバッキーの活躍が期待されるが、取材に同席した脚本家のマルコム・スペルマンは、その大規模な世界観の設定が、実世界から着想を得ていることを認めている。「現代的でタイムリーに感じるようなエネルギーを作り出すためもありました」とその目的を話した上で、「指パッチンが、全ファンにとって理解できて、自分たちと関係あると感じてもらえるものだと思いました」と所感を述べるスペルマン。「このパンデミックを生きている人なら誰でも、人口の半分が戻ってきた時に起こる世界的な問題について、MCUの中の人がどう感じているのかを理解できると思います」。
こうした動乱が発生するなかで正義を背負っていかなければならないサムとバッキーは、いかにして困難を乗り越えていくのだろうか。『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』(2016)でアベンジャーズ分裂を招いたヘルムート・ジモが悪役として再登場を果たすが、いまだ不安定な世界におけるその企みも気になるところだ。
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Source: Collider