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【インタビュー】『ファンタビ』ナギニ役クローディア・キム ─ 「ナギニは多様性のためのキャラではない」

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』ナギニ役クローディア・キム

“ハリー・ポッター魔法ワールド”の最新作ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生が、2018年11月23日よりついに日本公開となった。

本作では、ヴォルデモートの分霊箱の一つで、忠実な僕である蛇ナギニが元は人間だったという事実が初めて明らかになっており、ファンの間で大きな話題となっている。そんなナギニを演じているのは、『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)のヘレン・チョ役など知られる韓国人女優クローディア・キム。デヴィッド・イェーツ監督が「クローディアは自分の姿を徐々に失っていく女性を感動的に演じてくれました。この役にぴったりだと思います」と絶賛するほど、見事に大役をこなし切った。

日本中が『ファンタビ』の熱気に包まれる中、THE RIVERでは、映画『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』で来日したクローディア・キム/スヒョンにインタビューを行った。

クローディアは、Fendiのワンピースとシルバーのブーツに身を包んだエレガントな装いで私たちの前に登場。笑顔を見せながらハキハキと誠意を持って、クリーデンス役エズラ・ミラーとの共演秘話からナギニの本作での役割についてなど、様々なトピックに丁寧に答えてくれた。クローディアが「他のインタビューよりたくさん話しちゃいました」と言うほどの大充実のインタビューをお楽しみ頂きたい。

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』ナギニ役クローディア・キム

「J.K.ローリングは女神」

── 昨晩のジャパンプレミアは大盛り上がりでしたね!

素晴らしかったです!熱気もすごくて。日本のファンの皆様が、どんなに『ハリー・ポッター』シリーズを愛して下さっているかや、ロンドンのスタジオツアーに参加する方の多くが日本人だということを伺っていたので、最高のプレミアになると思っていましたし、実際にそうでしたね。

── 日本のファンも熱狂する魔法ワールドに加わるに際して、J.K.ローリングとお話することはできましたか?

初めてお会いしたのは、台本の読み合わせの時でしたね。J.K.を遠くから見つめて、なんて美しいのって思いました。頭からつま先まで、もう輝いていて。オーラもありますし、何と言ってもあの世界を作り上げた女神ですからね。で、次にお会いしたのはトイレ(笑)。手を洗っていて、顔をあげたら鏡にJ.K.が写っていて、「こんにちは」と言って下さったんですよ。その瞬間、私は「オー・マイ・ガッド!手が濡れているけど、挨拶したい!」ってなって…。まあ後は分かりますよね。

J.K.は「ナギニが本当に大好き」と、ひたすらナギニへの愛を語って下さいました。それに、私のオーディションのビデオを気に入ったともおっしゃって下さったんです。それは私にとっても何ものにも代えがたい言葉でした。

── J.K.ローリングから、ナギニの生い立ちなどについて伺うことはできましたか?

いいえ。このキャラクターの大部分は、私とデヴィッド・イェーツ監督、クリーデンス(エズラ・ミラー)で作り上げました。デヴィットとJ.K.は、このキャラクターをどのように演じるべきか具体的に指示したというよりかは、自分自身を信じ、何を正しいと感じるか探求させてくれたんです。

ナギニはインドネシアのジャングルに住んでいた時に捕まって、家族から引き離されてしまったんじゃないかな。本作で、彼女はほぼサーカスの囚人のような状態なんです。逃げられたかもしれないけど、自分の持つ力をどう役立てれば良いのか分からなかったのかも。なので、クリーデンスは彼女にとって希望のシンボルだったと思いますね。彼らがお互いに力を与えて、内なる獣を解き放つよう励ます姿はとても興味深かったです。

その他は、全てが謎に包まれていますね。『ハリー・ポッター』シリーズでお馴染みの蛇の姿に、どう辿り着くのかも分からないんですよ。

『ファンタスティック・ビーストと黒い魔法使いの誕生』ナギニ役クローディア・キム

次回作のタイトル、エディ・レッドメインは知っている

── ナギニの今後についても秘密でしたか?

はい、残念ながら。でも、次回作のヒントはくれましたよ。J.K.は作者として、自分のキャラクターたちに関してとてもワクワクしていて、キャストそれぞれに小さなヒントを与えてくれたんです。「本当は言ってはダメなんだけど…。」って風にね。

そういえば、さっきエディ(・レッドメイン、ニュート役)と話していたんですけど、次回作のタイトルを知ってるって言っていたんですよ。私は「ちょっと待って。その情報、知らない」って感じ。後で情報交換しようって(笑)。

── みんな別々の秘密を知っているんですね。

そうなんですよ。でも全員、どんな時も秘密を守らなきゃいけない責任は共通で背負ってますね。例えば、しばらく私がナギニを演じることは秘密だったので、ダンに「ナギニってもう言って大丈夫?」って確認されました。で、私たちは「大丈夫だよ」って伝えて…。今もチェックし合っているんです。(編註:前夜のジャパンプレミアの壇上でも尋ねられていた。)

Writer

Marika Hiraoka
Marika Hiraoka

THE RIVER編集部。アメリカのあちこちに住んでいました。

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