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【ネタバレ】『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』サム・ライミ版との繋がりは ─ 衝撃の◯◯◯◯◯、マーベル社長&監督らが真相語る

スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム
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この記事には、『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』のネタバレが含まれています。すでに作品を鑑賞された方向けの内容となりますのでご注意下さい。なお、このページをSNSにてシェア頂く際は、記事内容に触れないようお願い致します。

サム・ライミ版とMCUを繋ぐもの

サム・ライミ版『スパイダーマン』3部作と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』を繋いでいるように思えるのは、ミッドクレジットシーンに待ち受ける衝撃の展開だ。ピーター・パーカー/スパイダーマンとMJがニューヨークの街をスイングした直後、大型ビジョンにニュース速報が映し出される。登場するのは、コミックやライミ版3部作でおなじみデイリー・ビューグル。キャスターのJ・ジョナ・ジェイムソンは、ミステリオの遺した映像を入手したという。映像の中でミステリオは「すべてスパイダーマンが黒幕だ、その正体はピーター・パーカーだ」と人々に語りかける。

本作でジェイムソンを演じたのは、ライミ版3部作でこのキャラクターを演じ、観客に強烈な印象を残したJ・K・シモンズ。ハリウッドに欠かせない名バイプレーヤーであるシモンズの“ジェイムソン再演”は、もしやライミ版とMCUになんらかの繋がりがあるのではとの推測を呼んだ。ただし、ライミ版のデイリー・ビューグルは新聞でジェイムソンは編集長だったが、本作のデイリー・ビューグルはウェブサイト「DailyBugle.net」。どうやらジェイムソンはニュースのパーソナリティらしい。

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デイリー・ビューグル&ジェイムソンのアップデート

デイリー・ビューグル&ジェイムソンの再登場は、MCUでスパイダーマンの映画を再起動することが決まった当初から検討されていたものだ。米The New York Timesにて、脚本家のクリス・マッケナは「新しいジェイムソンをどう登場させるかは『ホームカミング』の頃から話し合っていました」と語っている。またマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長いわく、「『アメイジング・スパイダーマン』(マーク・ウェブ監督の2部作)に出てこなかったので、いつか出さなきゃと思っていたんです」。

ファイギ「だけど、パワフルな新聞社なんて今では存在しないな、という話になっていました。新聞を売ろうという時に、“発行するぞ、印刷に回せ!”なんていうのはもはや現実離れしています。だから『アルティメット』(編注:2000年代以降に刊行されたコミックのブランド名)ではデイリー・ビューグルのウェブサイトなんかが登場していました。今回はより現代的に、(ジェイムソンを)カメラの前で叫ぶような過激派のジャーナリストにしました。」

一方のジョン・ワッツ監督は、米Cinema Blendにて「スパイダーマンの正体がバレる結末なら、なんらかのメディアを登場させなくてはと思いました。コミックに登場する主要メディアといえばデイリー・ビューグルですよね」と話した。その当時から“ジェイムソン役はJ・K・シモンズだ”と確信していたという監督は、別のインタビューでこうも述べている。

ワッツ「断られる可能性はありましたが、それでも演じていただきたかった。[中略]彼が演じてくれないなら、やる価値はありませんでした。」

J・K・シモンズ
J・K・シモンズ Photo by ABC/Image Group LA https://www.flickr.com/photos/disneyabc/21147400500/

ところが、そんなジェイムソンの登場は、実は製作の最終段階まで伏せられ続けていた。プロデューサーのエイミー・パスカル氏は「登場することは最初から分かっていましたが、脚本にすら書かれていなかったんです」と明かし、監督も米Colliderにて「本当の最終段階、限界ギリギリまで遅らせました」と語る。その理由は、このサプライズが事前にバレてしまうことを絶対に避けたかったからだという。

ワッツ「最後の最後まで待って、(シモンズに)連絡を取りました。来ていただいた時も、“どういうことですか? 何をすればいいんですか?”という感じで、ご理解いただくのに少し時間がかかって。だけど、面白がってくださいましたよ。スパイダーマンがピーター・パーカーであることをバラす役を演じられるのを、すごく喜んでいらっしゃいました。」

なお脚本家のマッケナによると、執筆作業中には、スパイダーマンの正体がミステリオとの戦いの中で明るみに出る展開も検討されていたそう。これだとジェイムソンの出る幕はなかったわけだが、“戦いの中でバレるとピーターの勝利が台無しになってしまう”という判断から、完成版の構成に変更されたのだという。

さて、ここで冒頭の謎に戻ることにしよう。『ファー・フロム・ホーム』のJ・ジョナ・ジェイムソンは、かつてシモンズ自身が演じたジェイムソンと同一人物なのだろうか。しかしこの疑問については、ファイギ社長が「声色はよく似ていますが、まったくの別人です」とハッキリ明言している「異次元やマルチバースから現れたのではありません。同じ俳優が演じている、MCU版の新しいジェイムソンです」

とはいえシモンズの演技は、ライミ版の演技をほぼそのまま再現した形だ。そのクオリティたるや、ワッツ監督も撮影中に思わず笑わされてしまい、最初のテイクをNGにしてしまったほど。しかし監督は、実際に撮影を終えてみて、とある事実に気づかされたことを米IndieWireで明かしている。

ワッツ「サム・ライミ版J・ジョナ・ジェイムソンの、ちょっとやり過ぎている表現が、今ではやり過ぎだと思えないのが変な感じですよね。これは今の現実に通じていると思うんです。僕が演出で変えたのではなく、世界の方が変化したんですよ。」

これぞファイギ社長が狙った、ジェイムソンを「さらに現代的に、カメラの前で叫ぶような過激派のジャーナリストに」するというアプローチの成果だ。すでに私たちは、ジェイムソンのようなパーソナリティや、あるいはジェイムソンのような話し方をする人々をよく知っているのである。それからMCU版ジェイムソンのように、思い切った口ぶりでフェイクを伝えるメディアのことも。

【更新 2019年7月13日11:00】

『スパイダーマン』3部作を手がけたサム・ライミ監督は、米Entertainment Tonightの取材に対し、ジェイムソンの再登場についてコメントしている。事前にJ・K・シモンズから連絡を受けたライミ監督は、『ファー・フロム・ホーム』への登場を快く承諾。「私はスパイダーマンが大好きだし、J・Kも大好き。彼をもっと観たいと思います」と話している。

映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』は2019年6月28日(金)より世界最速公開中

『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』公式サイト:http://www.spiderman-movie.jp/

Sources: SR(1, 2), CB, TNYT, ComicBook.com, Collider, IW, ET

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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