ガイ・リッチー『ジェントルメン』こだわりの衣装から紳士な着こなし紐解く ─ スケッチ&場面写真が公開

マシュー・マコノヒー、チャーリー・ハナム、ヘンリー・ゴールディング、ミシェル・ドッカリー、コリン・ファレル、ヒュー・グランドら豪華共演、ガイ・リッチー監督による原点回帰作『ジェントルメン』が、2021年5月7日(金)より全国公開される。この度、衣装スケッチと場面写真が到着している。
女王陛下の国イギリス、紳士の街ロンドン。そのロンドン暗黒街で緊急事態が発生した。1代で大麻王国を築き上げたマリファナ・キングのミッキー(マシュー・マコノヒー)が、500億円にも及ぶと言われる大麻ビジネスを、全て売却して引退するという噂に街は激震。噂を聞いて目の色変えたのが、ユダヤ人の強欲な大富豪、ゴシップ紙の編集長、ゲスな私立探偵、チャイニーズ・マフィアにロシアン・マフィア、そして下町のチーマーたち。紳士の顔したワルたちが、500億円の利権を巡り、裏の裏のそのまた裏をかく、ダーティでスリリングな駆け引きを繰り広げていく。
2021年4月1日は、グッドスーツの日。そんな日に、クールでジェントルメンな着こなしを本作から紐解きたい。衣装には執拗にこだわることで有名なガイ・リッチーだが、本作も例外ではない。今回も、あらゆる階級の役の衣装に、そのポリシーが垣間見える。本作のコスチュームデザイナーのマイケル・ウィルキンソンは、「ガイ(・リッチー)は、都会的で典型的な英国風のスタイルを求めていた。今回の作品は、すべての役の個性が強調されていた。だからこそ、衣装選びが楽しかったですよ。ただ、ガイはありきたりでつまらないものを嫌いながらも、誇張しすぎには気を付けなければならなかった。どの役にしても、観客が共感できるレベルに留める必要があったんです」と監督のこだわりを明かている。
マシュー・マコノヒーふんするミッキー・ピアソンについては、ウィルキンソンは次のように語る。「独特で個性的なルックスを作り上げたいと思っていた。そこで、彼の着用するスーツは、オーダーメイドのスーツを発注することにしたんです。伝統的な英国風の仕立てを取り入れつつ、モダンな仕上げにしてくれた。非常に質の高いスーツだが、若々しい発想の伝統に縛られないデザイン。ミッキーは、自分の地位を楽しんでいるような人間だ。英国風の仕立てを強調するためにも、美しい羊毛やカシミアや絹の贅沢な生地を選びました(柄はウィンドウペンチェックとプリンス・オブ・ウェールズを使用)。マシューは、ここまで着心地のいいスーツは初めてだ、と言っていた」。マコノヒーはあまりにもそのスーツを気に入り、何着か家に持ち帰ってしまったという。「幸いなことに、この映画にはアクションシーンが沢山あったので、あのスーツには何着もの予備があった」とウィルキンソンは語る。

チャーリー・ハナムふんするミッキーの右腕にに関しては、リラックスした雰囲気の見た目を作り上げているという。ウィルキンソンは、次のように説明している。「チャーリーに関しては、英国風でありながら、もう少しカジュアルなスタイルを作り上げたかった。仕立てた服に、キルト地のバブアーのジャケット、ニットのネクタイ、ツイードのベスト、厚手のニット、そして、美しいオーダーメイドのブーツなどを合わせた。チャーリーの演じるレイには、生まれつき服装のセンスがある。法に触れる活動をしているからといって、仕立てのいい、ウェルメイドの服を着ないとは限らない」。
- <
- 1
- 2