【解説】ジェームズ・ガンが新DC公約発表、「ファンの意見聞く」「史上最大の物語を語る」「マルチバース」

ポイント1:ハッシュタグキャンペーン
ガンが言及している#SaveLegendsofTomorrowは、7シーズンの後に打ち切りになったCW局ドラマ「レジェンド・オブ・トゥモロー」の再開を望むハッシュタグキャンペーンだ。シーズン7の最終エピソードは波乱のクリフハンガーと共に終了していただけに、継続を願うファンは多い。
一方の#ReleaseTheAyerCutは、2016年のデヴィッド・エアー監督版『スーサイド・スクワッド』のディレクターズ・カット版公開を求める一連のファン活動のことだ。
この当時の米ワーナーは作品のトーンに強いアレンジを求めており、2017年の『ジャスティス・リーグ』劇場版も明るい作風に変更されていた。後にファンの署名活動などが結実し、当初の監督の意図に忠実な『ザック・スナイダーカット』が実現していた。ここで挙げられているエアー・カットとは、デヴィッド・エアー監督が意図した通りの『スースク』編集版を指すものだ。
DCユニバースに対しては、このほかにもザック・スナイダー監督の創造した世界観「Snyder Verse」の継続や、お蔵入りになった『バットガール』の公開を望む声など、様々ある。こうしたファンの望みの一つとして、DCはヘンリー・カヴィル版スーパーマンの復活を実現させた。
DCユニバースはガンの言うように、ファンの声に耳を傾け始めている。ガンが「レジェンド・オブ・トゥモロー」と『スーサイド・スクワッド』のファン活動に言及したということは、何かしらの検討の余地があり得るということだろうか。これら両件とも、過去作における「やり残したこと」である点も興味深い。