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【ネタバレ解説】「ホークアイ」第3話で重大な示唆、その可能性とスゴさを検証

ホークアイ
(C)2021 Marvel

この記事には、「ホークアイ」第3話「エコー」のネタバレが含まれています。

ホークアイ
(C)2021 Marvel

「ホークアイ」第3話の冒頭では、第2話のラストに登場した新キャラクター、エコーことマヤ・ロペスの幼少期が紹介された。マヤの父は、ろう者の娘を特別学校に通わせるよりも、一般の学校で学び、「2つの世界を行き来できる」ことが彼女のためになると考えている。父の教えは、目に見えるものをよく観察すること。これが、「見たものの動きをコピーできる」というエコーのルーツになっていることが示される。

マヤはその才能を空手道場で発揮。そこに父が鼓舞に現れるが、第2話までに登場した「ジャージ・マフィア」と同じ赤いジャージを着ており、マヤの父がここに属する犯罪者であることが明かされる。そこで父は「家へはおじさんが連れて帰る」と告げ、そこに黒いスーツの男の手が現れ、少女マヤの頬をつまむ……。

先の記事で詳しく解説したとおり、原作コミックにおけるマヤの「おじさん」は、「デアデビル」のヴィランであるキングピンことウィルソン・フィスクだ。熱心なファンはエコーが本シリーズに登場すると知ったときから、「キングピンも登場するのではないか」と期待していたのである。「ホークアイ」第3話のこのシーンは、明らかにキングピンの存在を示唆するものと考えられるのだ。

「ホークアイ」にキングピン登場か?

現時点では謎の人物の手元が映っただけなので、キングピンとは別人という可能性も完全には否定できないが、もしも「ホークアイ」に本当にキングピンが登場したら、それはファンにとって一体何を意味するのか?

ずばり、Netflix版MCUドラマシリーズとのクロスオーバーが実現するということである。これまでNetflixは「デアデビル」「ジェシカ・ジョーンズ」「ルーク・ケイジ」「アイアン・フィスト」に、これらがクロスオーバーする「ザ・ディフェンダーズ」というドラマシリーズを製作している。

Netflixの一連のシリーズは、マーベル・スタジオとの権利関係によって2018年ごろよりバタバタと事実上の打ち切り終了。とりわけ人気だった「デアデビル」を巡っては、再開を求めるファンが大規模な署名活動を展開するなど、様々な話題を呼んでいたのである。その後、権利はマーベル・スタジオに戻り、契約上の制約も解消され、キャラクターたちはいつでもMCU作品に登場できる状態にはなっていた。

これらのシリーズは設定上は一応のところMCUと同一世界だったが、『アベンジャーズ』など銀河規模の脅威と戦うヒーローたちを描く他の映画に比べ、Netflixシリーズではあくまでもニューヨークの悪や犯罪と戦うストリートヒーローを描くもので、トーンが大きく異なっている。そのため、もしもMCUに合流するのなら、彼らがどのような時期に、どのような役割で登場しえるのかが注目されていた。

そこに「ホークアイ」である。本作では、Netflixの一連のシリーズと同じくニューヨークが舞台で、これまで惑星規模の脅威と戦ったアベンジャーズ の一員であるクリント・バートンが、もっと小規模で個人にまつわる騒動と戦うシリーズ。「デアデビル」のヴィラン が登場できる場所として、いまだかつて無い好機なのである。

キングピンが「ホークアイ」に登場すると、Netflix出身のキャラクターと、マーベル・スタジオ/Disney +の世界観が初めて交わることになる。と、いうことは、ファンお気に入りのヒーローたち……マット・マードックやジェシカ、ルーク・ケイジにダニー・ランドたちもアベンジャーズと共演できるということなのだ。これまで、夢のクロスオーバーの数々を実現させてきたMCUが、また新たにファンの度肝を抜くことになる。

その最初の1人となる橋渡しキャラクターがキングピンだというのは、相当スゴイことなのである。そのポイントを3つばかりご紹介しておこう。

「デアデビル」キングピンのここがスゴイ!

二面性がスゴイ

キングピンことウィルソン・フィスクは、ドラマ「デアデビル」でヴィランとして登場するが、彼自身はスーパーパワーを持たない人間だ。表向きはニューヨークのヘルズキッチン地区の再開発に情熱を燃やす実業家で、実の顔は巨大犯罪組織を牛耳るマフィアの大ボスである。

野望のためなら犯罪だろうが暴力だろうが厭わないこの男、厄介なのは彼自身、自分の行い全ては善のためにやっていると強く思っていることだ。暴力と恐怖で街を支配しようとするフィスクを、法の番人である主人公マット・マードックことデアデビルは止めようとするが、フィスクの方はといえば「私はこの街をより良い街にしたかったのに!」「お前が全て奪った!」と被害者目線で半泣きになって逆上。ドラマ「デアデビル」では全3シーズンにわたってしぶとく暗躍し続けた。

そんなフィスク、ただの極悪マフィア一辺倒では無いところもスゴイ。世間様には慈善家としての顔も見せ、さらに恋に落ちた女ヴァネッサとはオトナの恋愛模様も展開。捜査が介入し逮捕される流れでは、“嗚呼、理不尽に引き裂かれる俺の純愛……”みたいなロマンチックな雰囲気も出したりする。

残虐性がスゴイ

悪人であることには変わりないのだが、どこか心から憎めない魅力も持つフィスク。しかし、その残虐性はやっぱりドン引きのヤバさだ。

そもそもどうしてこんなに凶暴になったのかといえば、彼の子供の頃に原因がある。乱暴な父親に暴力を教え込まれたウィルソン・フィスクは、母をかばうために父をハンマーでメッタ打ちにして殺害。その罪の意識には大人になっても苛まれているが、いざスイッチが入ると止まらない。ボコボコにした相手の顔を車のドアに挟んで、首が落ちるまで叩き潰し続けるといった、どう考えてもディズニーさんでは手に負えない凶暴キャラなのである。

原作コミックでは、その巨体の全てが筋肉という人間離れした身体を持つ。ドラマの戦闘シーンでは、「うわあああ!」と絶叫しながら巨体で突っ込んでくる怒りの暴走機関車スタイル。いくらクリントやケイトでも、力では絶対に叶わない相手である。

演じる役者がスゴイ

『デアデビル』は2003年にもベン・アフレック主演で映画化されており、こちらではマイケル・クラーク・ダンカンがキングピン役を演じた。しかしダンカンは、当時大ブームだった『グリーンマイル』(1999)でのピュアな囚人役の印象も強く、ドノフリオ版ほどの凶暴さは引き出せていなかった。

一方、ドラマ版キングピンを演じるのはヴィンセント・ドノフリオ。あの『フルメタル・ジャケット』(1987)で狂った末に自殺する“微笑みデブ”を演じた役者だと言えば、キングピンとの組み合わせのヤバさもよく分かるだろう。

ドノフリオはかねてよりキングピン役をたいそう気に入っており、ドラマが打ち切り終了になってからも「演技を通じて、あのキャラクターと繋がってしまった」「あのキャラクターは私のものだ」といったコメントを繰り返している。ファンの間でもハマり役として評判だから、別の役者にリキャストされれば大ブーイングになるはず。もしもマーベル・スタジオが物語にキングピンを登場させるなら、ドノフリオ以外の選択肢はあり得ないと思わせるほどの強い説得力を持った役者なのだ。

キングピンのスゴさが、少しでも伝われば幸いだ。ドラマ「デアデビル」は全3シーズンがNetflixで配信中。たとえ予想が大ハズレして「ホークアイ」にキングピンが全く関与していなかったとしても、「デアデビル」は一見の価値ある優れたクライム・サスペンス・アクションとなっているぞ。

ドラマ「ホークアイ」はDisney +(ディズニープラス)にて独占配信中。

Writer

中谷 直登
中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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