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クリス・ヘムズワース、おうち時間を満喫中 ─ 自宅待機をポジティブに過ごせる理由とは

クリス・ヘムズワース「東京コミコン2019」2日目オープニングステージ
©THE RIVER

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、ハリウッドのスター俳優たちも、いまや自宅待機=自主隔離の日々を送っている。マーベル映画のソー役で知られるクリス・ヘムズワースもその一人。2019年、プロモーションやイベントを除いてほぼ休暇状態にあったクリスは、いわば“休暇の延長”ともいうべき時間を過ごしている。

The Philadelphia Inquirerの取材にオーストラリアの自宅から応じたクリスは、新型コロナウイルスの影響下にありながら、休暇の時間は「まったく傷つけられていない」という。「世界には不安が広がっているけれど、僕個人としては、瞑想と沈黙の時間が強制的に作られたのだと思っています」。それは長らくクリス自身が求めていた、しかし手に入れられなかった時間だったそうだ。

『スター・トレック』(2009)での映画デビュー後、『マイティ・ソー』(2011)に抜擢されたクリスは、マーベル映画のかたわら、『スノーホワイト』シリーズや『ラッシュ/プライドと友情』(2013)『ゴーストバスターズ』(2016)『メン・イン・ブラック:インターナショナル』(2019)などの話題作に出演。クリス・ヘムズワースの名前は世界的に周知され、スター俳優としてめざましい躍進をみせた。

しかし、そんな約10年間のキャリアについて、クリス自身は客観的な視線を向けてもいる。ハリウッドを機械にたとえ、「僕は大きな機械の部品だった」と語っているのだ。「とてもありがたく思っています。おかげで素晴らしいことをたくさん経験できたし、あちこち旅もさせてもらいました。だけど、それは家族と離れるということでもあった」。そもそもクリスが休業に入っていたのは、家族と過ごす時間を作るためだったのである。

「スケジュールに振り回されるのをやめにしたいと思っていました。だから今は、子どもたちと一緒に一日中過ごしているし、“これって本当に大事なことなんだ”と思えている。この(自宅待機という)機会を、そういう時間に使わなかったら大失敗だと思うんです。」

むろん、ふだんは働き詰めであるクリスには、別の思いが生まれることもあるという。休日にうまく休めない、ついつい仕事をしてしまうというワーカホリックな方にも、きっと身につまされるところがあるのではないだろうか。

「自分の中にエゴのようなものがあって、“これでいいのか? やらなきゃいけないことがあるだろ、もっとやれるだろう”って言うんです。だけど僕はそいつを収めておいて、とにかく今、この時を過ごすことにしている。それがすごく良いんです。」

新型コロナウイルスの感染拡大がいつ収束するのか、いつも通りの日常がいつ戻ってくるのかはわからない。もうしばらく休暇の日々は続きそうだが、おそらくクリスは、今後も“休暇なりに”ストイックな時間を送るのだろう。ちなみに既報によれば、2020年夏からは『マイティ・ソー/ラブ&サンダー(原題:Thor: Love and Thunder)』の撮影が始まるとされていた。現状の影響はあるだろうが、新作の報道がいくつも伝えられているクリスである。この休みが明けたら、またしばらくは働き詰めなのかもしれない。

自宅待機のおともにクリヘムの新作をどうぞ

Source: The Philadelphia Inquirer

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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