もしもクリストファー・ノーランが『アベンジャーズ』を撮ったら? ─ 「トニー・スタークの出番がめちゃくちゃ多くなる」

『ダークナイト』3部作でスーパーヒーロー映画に革新をもたらした映画監督、クリストファー・ノーラン。ダークでリアルな映像表現、時系列のシャッフルや複雑な構造によるストーリーテリングを得意とするノーランが、もしもマーベル映画『アベンジャーズ』を撮ったら?
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の集大成と位置づけられる『アベンジャーズ』シリーズは、アイアンマンやキャプテン・アメリカ、ソーなどによるスーパーヒーロー・チーム、アベンジャーズの活躍を描いてきた。2012年『アベンジャーズ』を皮切りに、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)まで、現時点で4作品が製作されている。
アイアンマン/トニー・スターク役で知られるロバート・ダウニー・Jr.は、ノーランの最新作『オッペンハイマー(原題)』に出演。ともに登場した米WIREDのインタビューでは、ノーラン自らが「もしも『アベンジャーズ』を撮ったら?」という質問に答えた。
「マルチバース的な難問ですね。『オッペンハイマー』で一緒に仕事をしたし、トニー・スタークの出番がメチャクチャ多くなるんじゃないかな。映画のあちこちで走り回ることになりそう」とコメント。スーパーヒーローのアンサンブル映画であるにもかかわらず、アイアンマンを前面に出したいとユーモアを交えながら回答した。
また、CGより実物を使用した撮影を好むことで知られ、『TENET テネット』(2020)では実際にジャンボジェット機を爆破したノーラン。もし『アベンジャーズ』を撮る場合も「CGは使わないでしょうね」と言い、ロバートには「ジェットパックで飛ぶ準備はできてますか? 実際に作ってもらうので……」と語りかけている。
この言葉にロバートは、「もしクリストファー・ノーランが『アベンジャーズ』を撮ったら……今もまだ撮影が続いていたと思う」とジョークで返し、ノーランは声を出して笑った。
ちなみにノーラン自身は、現時点でスーパーヒーロー映画に復帰する意思がないことを明言している。ロバートもアイアンマン役を卒業した今、再びスーパーヒーロー映画に登場する予定はない。ともに“スーパーヒーロー映画OB”である2人の、今後のコラボレーションにも期待したい。
クリストファー・ノーラン監督、ロバート・ダウニー・Jr.出演『オッペンハイマー(原題)』の日本公開は未定。
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Source: WIRED
Text: Hollywood, 稲垣貴俊