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ミュージカル映画『イン・ザ・ハイツ』米公開日、2021年夏に延期決定 ─ 『弱虫スクービーの大冒険』は米劇場公開を見送りへ

イン・ザ・ハイツ
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ブロードウェイ・ミュージカルの傑作を映画化する『イン・ザ・ハイツ』の米国公開日が、2020年6月26日から、2021年6月18日へと約1年延期されたことがわかった。米ワーナー・ブラザースが発表した。

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により、米国ではほとんどの映画館が休業状態にあり、映画の撮影なども中断されている。『イン・ザ・ハイツ』もリモートワークにてポストプロダクション(撮影後作業)が進められてきたが、もし2020年6月に映画館の営業が再開されるにせよ、本来の公開日までに映画が完成する目処が立たなくなったという。本作は2020年夏に日本公開予定と告知されていたが、こちらも延期されるとみられる。

原作のミュージカル『イン・ザ・ハイツ』は、米国にて社会現象的ヒットとなった大ヒットミュージカル『ハミルトン(原題:Hamilton)』のリン=マニュエル・ミランダが、1999年に手がけたデビュー作。トニー賞で13部門にノミネートされ、最優秀作品賞・楽曲賞など4部門に輝いたほか、グラミー賞で最優秀ミュージカルアルバム賞を受賞した。

イン・ザ・ハイツ

物語の舞台は、変わりゆくニューヨークの一角にある“ワシントンハイツ”。主人公ウスナビは、取り柄がないながらも「いつか有名になる」という夢を抱えていた。厳しい現実に直面する中、ウスナビはチャンスを諦めず、つらい現実から逃げ出さず、夢を掴むための一歩を踏み出そうとする。監督は『クレイジー・リッチ!』(2018)のジョン・M・チュウ。出演者には『アリー/スター誕生』(2018)のアンソニー・ラモス、『ブラック・クランズマン』(2018)のコーリー・ホーキンズ、シンガーソングライター/歌手のレスリー・グレースらフレッシュかつ実力確かな顔ぶれが揃った。

公開延期の発表にあたり、チュウ監督は「長い話し合いと不安な日々を経て、『イン・ザ・ハイツ』を公開する一番のタイミングは来年の夏だと決定しました」とのコメントを寄せている。「希望していたよりはずいぶん遅れますが、作品にふさわしいだけの観客がいない、半分が空席の映画館で上映するために10年を費やしたわけではありません。公開の暁には、観たこともないような、とんでもないパーティーをご覧いただきます」

またワーナー・ブラザースは、テレビアニメ「スクービー・ドゥー」のアニメ映画版『弱虫スクービーの大冒険』の米国公開を見送ることも決定。同作は2020年5月15日に米国公開予定だったが、同じく劇場公開が延期されていた。発表によると、米国では5月15日からデジタル配信がスタートするとのこと(19.99ドルでレンタル、24.99ドルで購入可能)。こちらも日本国内では2020年夏公開とアナウンスされていたため、続報の到着が待たれる。

新型コロナウイルスの影響を受けて公開延期となった作品のうち、パラマウント・ピクチャーズは『ラブバード』をNetflixにて独占配信することを決定。同作は日本でも2020年5月22日より配信開始となる。また、ディズニーも『アルテミスと妖精の身代金』をDisney+にて配信することを発表済みだ。

Sources: Variety, Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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