【特集】ブラックパンサー、オコエ、シュリ ― 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』カギを握るワカンダの人々

一方でティ・チャラの妹シュリは、『ブラックパンサー』でエヴェレット・ロスを治療する様子からもわかるように、おそらくワカンダを諸外国へ開くことに抵抗がなさそうだ。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の前日譚コミック“Marvel’s Avengers: Infinity War Prelude”にて、シュリはヒドラがバッキーに施した洗脳の治療を試みている。バッキーの記憶をすべて消去してしまうのではなく、あくまで暗殺者としての側面を呼び覚ます言葉(『シビル・ウォー』参照)の影響だけを排除しようとするのだ(この方法をシュリは「再起動(reboot)」とも呼んでいる)。『ブラックパンサー』のポストクレジットシーンで登場したバッキーは、この治療を受け、完全に洗脳から回復した状態なのだろう。
なおマーベル・シネマティック・ユニバースに登場する天才科学者には、シュリ以外にもトニー・スターク/アイアンマンとブルース・バナー/ハルクがいる。本作で科学者トリオの出会いがあるかどうかは不明だが、シュリ役のレティーシャ・ライトは、もし対面した場合の話として「シュリは大丈夫だと思います(笑)。彼らから謙虚に学んで、ワカンダ発の新しいデザインやアイデアで挑戦するでしょうね。アメリカから学ぶのにも前向きですよ」と話していた。
ちなみに本稿では泣く泣く紹介を割愛したが、本作には『ブラックパンサー』で美味しい役回りをかっさらっていったエムバク(ウィンストン・デューク)も登場。こちらもどんな戦いぶりを見せてくれるのか、ぜひ楽しみにしておこう。
チャドウィック・ボーズマン、ダナイ・グリラ、レティーシャ・ライト
オコエ役で激しいアクションと真顔のユーモアを披露したダナイ・グリラ(写真中)は、1978年に生まれ、2000年代から舞台で劇作家としてキャリアをスタートさせた。俳優業でも高い評価を受けた彼女は、映画『扉をたたく人』(2007)で賞レースに参戦し、ドラマ『ウォーキング・デッド』(2012-)では主要人物であるミショーン役を演じて人気を獲得。『オール・アイズ・オン・ミー』(2017)などスクリーンでも活躍している。現在も劇作家と女優の両面で活躍する、マルチな才能の持ち主だ。
16歳のシュリを演じるレティーシャ・ライト(写真右)は、2018年4月現在、1993年生まれの24歳。南アメリカ生まれ、イギリスを拠点に活動している。2011年より女優活動を始め、2015年にドラマ『ドクター・フー』へゲスト出演したほか、『ヒューマンズ』シーズン2(2016)や『ブラック・ミラー』シーズン4(2017)に登場。『ブラックパンサー』のほか、リーアム・ニーソン主演『トレイン・ミッション』(2018)やスティーヴン・スピルバーグ監督作品『レディ・プレイヤー1』(2018)、そして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と大作映画への出演が相次いでいる。
映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー。
『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/