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【特集】ブラックパンサー、オコエ、シュリ ― 『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』カギを握るワカンダの人々

一方でティ・チャラの妹シュリは、『ブラックパンサー』でエヴェレット・ロスを治療する様子からもわかるように、おそらくワカンダを諸外国へ開くことに抵抗がなさそうだ。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の前日譚コミック“Marvel’s Avengers: Infinity War Prelude”にて、シュリはヒドラがバッキーに施した洗脳の治療を試みている。バッキーの記憶をすべて消去してしまうのではなく、あくまで暗殺者としての側面を呼び覚ます言葉(『シビル・ウォー』参照)の影響だけを排除しようとするのだ(この方法をシュリは「再起動(reboot)」とも呼んでいる)。『ブラックパンサー』のポストクレジットシーンで登場したバッキーは、この治療を受け、完全に洗脳から回復した状態なのだろう。

なおマーベル・シネマティック・ユニバースに登場する天才科学者には、シュリ以外にもトニー・スターク/アイアンマンとブルース・バナー/ハルクがいる。本作で科学者トリオの出会いがあるかどうかは不明だが、シュリ役のレティーシャ・ライトは、もし対面した場合の話として「シュリは大丈夫だと思います(笑)。彼らから謙虚に学んで、ワカンダ発の新しいデザインやアイデアで挑戦するでしょうね。アメリカから学ぶのにも前向きですよ」話していた

ちなみに本稿では泣く泣く紹介を割愛したが、本作には『ブラックパンサー』で美味しい役回りをかっさらっていったエムバク(ウィンストン・デューク)も登場。こちらもどんな戦いぶりを見せてくれるのか、ぜひ楽しみにしておこう。

チャドウィック・ボーズマン、ダナイ・グリラ、レティーシャ・ライト

[左]https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/28635126335/ [中]https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14587576837/ [右]https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/35852207790/ All Photo by Gage Skidmore Remixed by THE RIVER
ブラックパンサー役のチャドウィック・ボーズマン(写真左)は1977年生まれ。2003年よりテレビドラマなどで活躍してきた彼の初主演映画は『42 ~世界を変えた男~』(2013)。同作でアフリカ系米国人初のメジャーリーガーであるジャッキー・ロビンソン役を演じたのち、『ジェームス・ブラウン ~最高の魂(ソウル)を持つ男~』(2014)、『マーシャル 法廷を変えた男』(2017)で実在人物を次々に務めている。そのかたわら、『キング・オブ・エジプト』(2016)や社会派スリラー映画『キングのメッセージ』(2017)にも出演。幅広いジャンルで培われた演技力で、今後のブラックパンサー役にもさらなる期待が寄せられている。

オコエ役で激しいアクションと真顔のユーモアを披露したダナイ・グリラ(写真中)は、1978年に生まれ、2000年代から舞台で劇作家としてキャリアをスタートさせた。俳優業でも高い評価を受けた彼女は、映画『扉をたたく人』(2007)で賞レースに参戦し、ドラマ『ウォーキング・デッド』(2012-)では主要人物であるミショーン役を演じて人気を獲得。『オール・アイズ・オン・ミー』(2017)などスクリーンでも活躍している。現在も劇作家と女優の両面で活躍する、マルチな才能の持ち主だ。

16歳のシュリを演じるレティーシャ・ライト(写真右)は、2018年4月現在、1993年生まれの24歳。南アメリカ生まれ、イギリスを拠点に活動している。2011年より女優活動を始め、2015年にドラマ『ドクター・フー』へゲスト出演したほか、『ヒューマンズ』シーズン2(2016)や『ブラック・ミラー』シーズン4(2017)に登場。『ブラックパンサー』のほか、リーアム・ニーソン主演『トレイン・ミッション』(2018)やスティーヴン・スピルバーグ監督作品『レディ・プレイヤー1』(2018)、そして『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』と大作映画への出演が相次いでいる。

映画『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』は2018年4月27日より全国ロードショー

『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』公式サイト:http://cpn.disney.co.jp/avengers-iw/

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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