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巨匠ジョン・ウィリアムズ、『スター・ウォーズ』の音楽は『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』が最後?「私にはもう十分ですよ」

スター・ウォーズ
©Twentieth Century-Fox Film Corporation Photographer: John Jay 写真:ゼータ イメージ

映画『スター・ウォーズ』シリーズの音楽を手がけてきた巨匠作曲家ジョン・ウィリアムズが、ついに“卒業”を示唆している

2018年1月、ウィリアムズは『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の作曲を担当したいと発言。前作『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』の音楽で51回目のアカデミー賞ノミネートを果たしており、改めてシリーズとの関係の深さを世界に向けてアピールしたばかりだった。

このたびクラシック音楽専門のラジオ局、米KUSCのインタビューに登場したウィリアムズは、『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』や今後の『スター・ウォーズ』について、自身の意向をこのように述べている。

「J・J・エイブラムスが(『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』の)準備をしています。たぶん来年(2019年)、彼のために音楽を作ることになるでしょう。楽しみにしてますよ。そこで、9作品のシリーズを締めくくるわけです。私にはもう十分ですよ。きっと、ディズニーは(『スター・ウォーズ』を)この先も続けていくでしょう。ご存知の通り、ディズニーはルーカスフィルムを買い取りましたから、おそらく今後何十年も続けると思いますよ。」

ウィリアムズがディズニーの構想をどこまで把握しているかどうかは定かでないが、少なくとも現時点で、『最後のジェダイ』のライアン・ジョンソン監督による新3部作、そしてドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の製作陣による新シリーズの製作が発表されている。また、『ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー』(2016)に始まったスピンオフ作品も継続されていくことだろう。

このインタビューで、ウィリアムズは『最後のジェダイ』の作曲を引き受けた経緯をこのように語っている。

「『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』(2015)で、デイジー・リドリーの演じたレイが大好きになりましてね。去年、キャスリーン・ケネディ(編注:ルーカスフィルム社長)から電話がかかってきて、“『最後のジェダイ』に新曲を書いてもらえませんか?”って言うんで、“デイジーは出るの?”って聞いたんです。出るって言うから、やるって言いましたよ。」

前述の新3部作および新シリーズは、従来のストーリーからは独立した内容になるという。デイジー・リドリーが出ないとなれば、ウィリアムズのモチベーションも上がらないということなのか……?

これまで映画『スター・ウォーズ』シリーズでウィリアムズ以外に音楽を担当したのは、『ローグ・ワン』のマイケル・ジアッキーノ、そして『ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリー』(6月29日公開)のジョン・パウエル。ただし、『ハン・ソロ』にはウィリアムズがテーマ曲を書き下ろすことが判明している

ちなみに2018年1月、ウィリアムズは作曲活動から引退する気がないことを明かしていた。「自分自身のビジョンがまだ良くて、手に関節炎がなくて、たやすくピアノが弾けるなら……仕事の楽しみを自分から奪う理由はありません。音楽にはとてもやりがいがあるんです」と述べているあたり、もしも『スター・ウォーズ』から卒業するとしても、彼の仕事ぶりは他の作品で今後も味わえるはずだ。

映画『スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け』は2019年12月20日に米国公開予定

Sources: https://screenrant.com/john-williams-retire-star-wars-episode-ix/
https://heroichollywood.com/rey-parentage-star-wars-episode-ix/
https://www.kusc.org/wp-content/uploads/2018/02/2018-02-15-williams-the-post.mp3
©Twentieth Century-Fox Film Corporation Photographer: John Jay 写真:ゼータ イメージ

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。