バットマン役マイケル・キートン、映画『バットガール』お蔵入りを気にしていない ─ ギャラが良かったからノープロブレム?

DC映画『バットガール(原題)』にバットマン/ブルース・ウェイン役で復帰したマイケル・キートンが、辛くもお蔵入りとなった本作を意外な形で振り返っている。
『バットガール』はゴッサム・シティのジェームズ・ゴードン警察長官の娘、バーバラ・ゴードン/バットガールを描いていた単独作品。もともと本作は配信サービス米HBO Max(現Max)向けに企画されたが、事業統合によって設立された新ワーナー・ブラザース・ディスカバリー幹部が作品のクオリティや配信作品向けの資金投入を疑問視。残念ながら、コストが膨れ上がっていた本作は日の目を浴びることなく、2022年に異例のお蔵入りとなっていた。
撮影は完了していたため、映画に心血を注いだバッドガール役で主演したレスリー・グレイスをはじめ、監督を務めたアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラーは複雑な心境を吐露していた。対するキートンは、『バットガール』のキャンセルに、それほど動揺を見せていない様子だ。
米GQのインタビューで、『バットガール』の結果に失望したかどうかと質問されたキートンが、「いいえ、どちらでも構いませんでした」とアッサリした回答。記事によれば、「大作で、楽しく、ギャラも良かったですから」と、“お金”を意味する、指先をこすり合わせるジェスチャーを見せながら答えたという。
もっとも、苦心した作品が葬られてしまったアディル・エル・アルビ&ビラル・ファラー監督には同情を示している。「あのボーイズが大好きです。いい奴らですよ。2人を応援しているし、彼らの成功を望んでいます。2人にはすごくつらかったと思うし、そう思うと僕も心苦しいですね」。と、言いつつも、「僕ですか?大丈夫です」とコメントしている。
『バットガール』の中止前にキートンは、『ザ・フラッシュ』(2023)にもブルース・ウェイン役で復帰しており、ワーナー・ブラザース・ディスカバリーの誕生前は、マーベル映画でいうところのニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)のように「複数の映画に登場し、指導する老練者」になるはずだったという。また、『アクアマン/失われた王国』(2023)にも登場する予定で、撮影も済ませていたと伝えられていた。少なくとも、大々的にDCへカムバックする計画が『バッドガール』のお蔵入りで白紙に戻り、キートンとしては思うところもあったかもしれない。あくまでも平気な様子を見せたキートンは、たっぷり出演料さえ貰えればいいのだとの態度を示唆したが、それが本心なのかどうかは本人しか知る由はないだろう。
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Source:GQ