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『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』悪役ケヴィン・ベーコン、MCUでの再登場に期待 ─ 「だってマルチバースでしょ?」

ケヴィン・ベーコン
Photo by Gage Skidmore https://www.flickr.com/photos/gageskidmore/14803795032/ | Remixed by THE RIVER

『インビジブル』(2000)『ミスティック・リバー』(2003)などで知られる名優ケヴィン・ベーコンには、かつてマーベル映画に出演した過去がある。20世紀フォックス(現・20世紀スタジオ)製作の『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』(2011)だ。10年以上が経過した今、ベーコンは本作で演じたセバスチャン・ショウ/クラウス・シュミット役の再演をひそかに望んでいるのかもしれない?

『X-MEN: ファースト・ジェネレーション』は、『X-MEN』新3部作の始まりとなった一作で、監督はのちに『キングスマン』シリーズを手がけるマシュー・ヴォーンが務めた。ベーコンが演じたセバスチャン・ショウ/クラウス・シュミットは、ミュータントの世界を築き上げようとする“ヘルファイア・クラブ”のリーダー。ヴィランながらも複雑な心理を演じ、ファンや批評家にも高い評価を受けた。

米Inverseの取材にて、ベーコンは最新作『They/Them(原題)』の悪役オーウェン・ウィスラーとセバスチャン・ショウを比較。クィアの若者を“普通”に矯正しようと目論む男であるオーウェンを「モンスター」と形容し、このように語った。

「僕がモンスターの役を演じたのは、おそらく今までに2回だけ。もうひとつはミュータントの役でした。(モンスターは)僕に演じさせるといいですよ。人間として演じますから。(『X-MEN』で)僕はマーベル・ユニバースの片方に参加しましたが、もう一方に加わる機会はまだあるんでしょうか。だってマルチバースでしょ? あれはいいですよね。」

当時の『X-MEN』シリーズと、マーベル・スタジオによるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)は世界観が異なるものの、現在のMCUは「マルチバース・サーガ」を展開しており、このコンセプトならばショウの再登場も不可能ではない。少なくとも、ベーコンはマルチバースの映画化が進んでいる現状を把握しているようだ。

なお、ベーコンは『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』シリーズのジェームズ・ガン監督によるオリジナル脚本のスーパーヒーロー映画『スーパー!』(2011)でも悪役を演じていた。これを受けてか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』(2014)の劇中にはベーコンの名前が登場。ベーコン自身もシリーズ第3作へのカメオ出演に積極的で、ガン監督も再タッグの機会を待ち望んでいた。もしやショウ役でなくとも、MCUになんらかの形で参加する可能性はある……?

ところで“モンスター”と自ら呼ぶ悪役を演じるにあたり、ベーコンは「恐ろしい犯罪に関わった人間は“モンスター”と呼ばれますが、悲しいことに彼らはモンスターじゃない。モンスターはファンタジーの産物ですが、彼らは人間なのです」とも語っている。「だから僕は(演技にあたり)彼らの行為ではなく、彼らの人間性や過去、何が好きで何が好きでないのかを考えるようにしています」。こうしたアプローチがショウ役でも功を奏していたことは確かだろう。

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Source: Inverse

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。