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『リーサル・ウェポン5』製作難航、脚本の課題が浮上か ─ 「前監督が亡くなったあと、どんどん大変に」

リーサル・ウェポン
©Warner Bros. Entertainment Inc.

メル・ギブソン&ダニー・グローヴァー主演の人気シリーズ『リーサル・ウェポン』第5作は、脚本の開発段階でなんらかのトラブルが発生しているようだ。オリジナル版の脚本家シェーン・ブラックが、米Screen Rantにて明かした。

『リーサル・ウェポン』シリーズは、麻薬課から殺人課に異動してきたリッグスと、ダニー・グローヴァー扮するロサンゼルス市警本部捜査第一課のロジャー・マータフが数々の事件に挑む刑事アクション映画。腕は確かだが粗野な言動も目立つリッグスと、家庭を大事にするマータフが時に反発し合いながらもパートナーシップを深めていくバディものとして高い人気を誇る。

第5作は2020年に企画が発表されたが、過去作を手がけたリチャード・ドナー監督が2021年に逝去。ドナーの遺した脚本をもとにギブソンが監督を務める計画だったが、2024年9月、ギブソンは「とある理由で保留になっています。こういう作品には問題がつきもので」と語っていた。「(脚本は)面白いですよ。シリーズで最高だと思いますが、説明できない理由のために製作されないんです」。

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第1作・第2作の脚本を手がけたブラックは、第5作のすべてを把握していないことを認めつつ、製作の遅延に複数の事情があることを示唆した。「リチャード・ドナーが亡くなったあと、どんどん大変になっている」というから、ひとつは権利関係の理由だろうか。そしてもうひとつは、ブラックが「基本的な課題」だと語る脚本の問題だ。

「長い年月を経た今、当初から意図されていたと思える映画をいかに作るのか。新作をやるには理由が必要ですからね。『リーサル・ウェポン5』を作るなんて、最初は誰も考えませんでした。しかし素晴らしいのは、その年月こそが何かを見つけ、結末を用意してくれるかもしれないこと。当初からの意図通りだと感じられる、しかも長い年月という魔法がもたらしてくれたと思えるものを。」

第5作の脚本について、ブラックは「しばらく読んでいないけれど、努力している人がいることは知っている」という。「誰かが、“これこそシリーズの魂だ”と言えるようなテーマを見つけてくれることを願っています」。

なお、監督・主演を兼任する予定のギブソンは、現在『パッション』(2004)の続編映画『The Resurrection of the Christ(原題)』を積極的に進めており、2026年内の撮影開始を目指している。こちらもギブソンらによる脚本は完成済みで、2025年1月の時点でプリプロダクション(撮影前作業)の開始を控えていた。

Source: Screen Rant, abc4

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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