メル・ギブソン、『リーサル・ウェポン5』の脚本完成を報告 ─ 2023年に撮影開始見込みか

2020年11月に企画の存在が明らかになった、バディコップ映画『リーサル・ウェポン』シリーズ第5作は、すでに脚本が完成しているようだ。主人公マーティン・リッグス役を再演して監督も務める予定のメル・ギブソンが進捗状況を報告している。
『リーサル・ウェポン』シリーズは、ギブソン演じる型破りなリッグスと、ダニー・グローヴァーふんするロジャー・マータフというロサンゼルス市警の刑事コンビの活躍を描く映画。タイトル未定の第5作は、1987年から1998年までに製作された前4作に続く完結作となる。前4作でメガホンをとったリチャード・ドナーが2021年7月5日に91歳で逝去したため、第5作の企画が暗礁に乗り上げそうになっていたが、ギブソンが監督に就任することでプロジェクトが再び軌道に乗ったようだ。
米ScreenRantのインタビューに応じたギブソンは、第5作のプリプロダクション(撮影前準備)が順調に進んでいると明かしている。
「順調ですよ。僕が開発したすごく良い脚本があるんです。ドナーが、もちろんリチャード・ドナーのことですが、リチャード・ウェンクと共同で脚本を執筆して、素晴らしいテンプレートになりました。リチャードが亡くなった後、僕は脚本家と一緒に2~3回草稿を書き直すという栄誉を得たのですが、ドナーのことを良く知っていたから、彼が望むだろうと僕たちが考えた方向性に沿うよう努めたんです。そのテイストを出そうとして、かなり満足のいくものが出来ました。」
以前にギブソンは、ドナーが亡くなる前に監督から、「もし私がくたばってしまったら、君がやってくれ」と頼まれたと明かしていた。さらにギブソンは脚本の進捗状況に加え、ワーナー・ブラザースとディスカバリーの合併が製作の進展に影響しているとも話を続けている。
「今、遅れが出ている唯一の理由は、ディスカバリーが入って来たことでワーナー・ブラザースに改革が起きているからです。新しい幹部たちがみんなを切り刻んで捨てて、新しい人たちを連れ込んでいますからね。こういった企業の再編成は、いつも時間がかかるから遅れが出ているけど、おそらく新しい年(2023年)の第1四半期には撮影できるんじゃないかと、かなり自信を持っています。」
ギブソンが言及したように、現在ワーナー・ブラザース・ディスカバリーは改革の過渡期にある。合併後にスタジオは劇場公開作品に注力することを目指し、米HBO Max配信後に劇場公開が検討されていたDC映画『Batgirl(原題)』のリリースをキャンセル。『リーサル・ウェポン』第5作もHBO Maxでの配信が見込まれていると伝えらえていたため、続編の実現を危ぶむ声が挙がっていたが、ギブソンの発言から察するところ、現時点では安全圏内にいるようだ。
第5作に参加するキャストや概要など、新情報に注視しておきたい。
▼ リーサル・ウェポンの記事
『リーサル・ウェポン5』製作難航、脚本の課題が浮上か ─ 「前監督が亡くなったあと、どんどん大変に」 不穏だ…… メル・ギブソン、次回作は『リーサル・ウェポン5』にあらず? 『パッション』続編の可能性が急浮上 映画づくりは大変です 『リーサル・ウェポン5』主演メル・ギブソンが監督に就任 ─ 亡きリチャード・ドナー監督の意思を継ぎ「面白いがシリアス」な映画に ドナー監督が脚本を進めてくれていた メル・ギブソン、『リーサル・ウェポン5』監督に交渉中 ─ 亡きリチャード・ドナー監督の遺志を継いで 監督と交わした最後の約束 デイヴ・バウティスタ&ジェイソン・モモア、『リーサル・ウェポン』風映画で共演を熱望 ─「すでに行動を起こしているところ」 実現したら熱い
Source:ScreenRant