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『ストーリー・オブ・マイライフ』監督、『若草物語』は「スーパーヒーローのオリジンみたい」 ─ 偉大なる原作小説、自分自身や現代への影響とは

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語
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映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』より、脚本・監督の『レディ・バード』(2017)グレタ・ガーウィグが、原作小説『若草物語』から受けた影響、映画製作における多様性について語ったインタビュー映像をTHE RIVERが独占入手した。

ガーウィグ監督は『若草物語』との出会いについて、「まるでスーパーヒーローのオリジン・ストーリーみたい、ってジョークを言っていました」と語る。「放射能を浴びたクモに噛まれたような感じ。それで脚本家に、映画監督になりたいって夢を持ったんです」。言わずもがな、これは『スパイダーマン』からの引用である。

『若草物語』を読み、フィルムメーカーを目指すようになったガーウィグは、それ以来「ずっと『若草物語』に出てくる情熱的な4姉妹に勇気をもらってきた」と言う。

「(姉妹は)いつでも⾃分がやりたいことをしっかりと持っていて、最⾼の⾃分を⽬指す人たち。⼥性というものは、野⼼を持っていても隠さないといけません。そうしないと罰せられたり、男性から嫌われたり。だけど、ジョーは諦めない人。ジョーこそ、原作者(ルイーザ・メイ・オルコット)が書きたかった⼈物だと思います。彼⼥の勇気と芸術家としての精神は、数え切れないほどの⼒を与えてきたんですよ。」

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

ガーウィグ監督は、『若草物語』を愛読書とする女性たちが、さまざまな分野の第一線で活動していることを指摘している。偉⼤な作家であり⼥性解放思想の先駆けでもあったボーヴォワール、『ハリー・ポッター』『ファンタスティック・ビースト』シリーズの J・K・ローリング、歌⼿のパティ・スミス、活動家のスタイネム。「みんな、この本に出会わなかったらデビューしていなかったかもしれないって言いますよね」

もっとも、それほどの名作であり、世界的ベストセラーである『若草物語』を映画化することは「プレッシャーだった」とのこと。「失敗が怖かった」と率直に述べたガーウィグは、創作のために「ルイーザ・メイ・オルコットが実際に書いた⽂章を確認して、リファレンスとして活⽤しました」とも明かしている。「彼⼥が書いた⽇記なども参考にして、本の執筆の背景もリサーチしました。当時の作者の心境を追ったんです。重圧だけど、楽しかったですね」。

『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』

ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語

19世紀アメリカ、マサチューセッツ州ボストン。マーチ家の四姉妹の次女ジョーは、⾃分を曲げられずに周囲と衝突しながら小説家を目指している。控えめで長女メグを慕うジョーは、姉には⼥優の才能があると信じるが、メグ本人は幸せな結婚を望んでいた。ジョーが溺愛する⼼優しい三女のベスは病という⼤きな壁に立ち向かっており、ジョーとのケンカが絶えない四女エイミーも自分なりに家族の幸せを追い求めていた。そんな中、ジョーは資産家の一人息子であるローリーと出会う……。ともに夢を追い、輝かしい少⼥時代を過ごした4姉妹は、⼤⼈になるにつれて現実に向き合い、それぞれの物語を⽣み出していく。

主人公ジョー役は『レディ・バード』のシアーシャ・ローナン、ローリー役は『君の名前で僕を呼んで』(2017)のティモシー・シャラメ。長女メグ役は『ハリー・ポッター』シリーズのエマ・ワトソン、三女ベス役は「シャープ・オブジェクツ」のエリザ・スカンレン、そして末っ子エイミー役を『ミッドサマー』『ブラック・ウィドウ』のフローレンス・ピューが演じる。さらに母親役をローラ・ダーン、マーチ叔母役をメリル・ストリープという2人の名女優が務めた。脚本・監督は『レディ・バード』(2017)のグレタ・ガーウィグ。

映画『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』は2020年6月12日(金)より全国順次ロードショー

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THE RIVER編集部THE RIVER

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