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マーベル「ロキ」の目的は「MCUに広がる分岐」の形成 ─ マルチバース本格化に向けて

ロキ
(C)2021 Marvel

これまで多くのストーリーを同一世界で展開してきたマーベル・シネマティック・ユニバースでは、新ドラマ「ロキ」の登場により世界線に大きな分岐が生じることになる。このMCUでの枝分かれこそ、「ロキ」で設定された目的であり、それは今後のMCUで本格化していくマルチバースを形成するための要素になっていくという。

本作では、『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)の後、四次元キューブを手にして逃亡したロキが、改変させてしまった現実を元に戻すべく、“世界の時間”を修復していく物語が描かれる。『ドクター・ストレンジ』続編に直結していくことも判明しているが、実際のところ「ロキ」からの直接的な影響はあるのだろうか。この問いについて、「ロキ」と『ドクター・ストレンジ』続編の両作で脚本を務めているマイケル・ウォルドロンは「クレイジーな推測に過ぎません」と英Total Filmの取材で答えており、否定も肯定もしない発言にとどめている。

どちらかといえば「ロキ」の作品としての目的は、『ドクター・ストレンジ』に対してではなく、今後のMCU全体に対する影響を描くことにある模様。「(MCUの)全ての物語はそれぞれの方法で相互に連結していて、分岐点を持っています」。こう語るウォルドロンは、「『ロキ』の確かな目標というのは、先へ進み続けるMCUに広がる分岐を作り出すことだと思います」と説明しているのだ。

『ドクター・ストレンジ』続編に直結していくのは「ロキ」だけではない。「ワンダヴィジョン」で描かれたストーリーも繋がっていく。つまり、これら2つのストーリーが、最終的には『ドクター・ストレンジ』続編のある時点で繋がらなければいけないということになる。ウォルドロンも、「私が(『ロキ』で)ごちゃごちゃにしたものを整えなければいけなかったかというと、たぶんそうですね」と語っており、“相互に連結した”MCUの物語の接続を行ったことを明かしている。

マーベル・スタジオは、タイムトラベルを組み込んだ『エンドゲーム』を皮切りに、時空間の概念をストーリーに織り交ぜていくことで、ユニバースに深みと複雑さをもたらしつつある。「ワンダヴィジョン」では、ワンダが作り出したオルタナティブな世界がマルチバースの前触れを感じさせた。「ロキ」ではいよいよ、“もう一つの世界”が幾つも存在するMCUが見られていくことになる。こうした分岐が、どれだけ作り出され、どのように絡み合っていくのかこそ、マルチバース構想の肝になっていきそうだ。

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Source: Gamesradar

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SawadyYOSHINORI SAWADA

THE RIVER編集部。宇宙、アウトドア、ダンスと多趣味ですが、一番はやはり映画。 "Old is New"という言葉の表すような新鮮且つ謙虚な姿勢を心構えに物書きをしています。 宜しくお願い致します。ご連絡はsawada@riverch.jpまで。