マーベル「ノヴァ」など新作ドラマの企画を停止

マーベル・テレビジョン内で企画されていた新ドラマシリーズ「ノヴァ」「ストレンジ・アカデミー」「テラー・インク」(いずれも原題)が開発停止となっていたことが、米Deadlineの調べでわかった。
「デアデビル:ボーン・アゲイン」を機に、マーベル・ドラマの製作方式が変更されたことの影響もあるという。マーベル・スタジオはこれまで、ドラマ作品においても映画と同じ製作アプローチを取っていた。脚本家チームを代表する「ヘッドライター」と共にマーベル幹部がシリーズを統括する方式だ。しかし「ボーン・アゲイン」再撮影を契機に、企画から完成までの全段階を統括する「ショーランナー」を立てる王道のドラマ製作方式にシフトしている。

「ノヴァ」は長年にわたって単独映像化が噂されてきた銀河のヒーローで、脚本家兼ショウランナーとして「クリミナル・マインド」を手掛けるエドワード・アレン・バーネロが起用されていたばかりだった。マーベル・スタジオCEOケヴィン・ファイギも長らく着目していた案件で、2027年〜2028年ごろを目処にリリースしたいとの意向を語ったこともある。
「ストレンジ・アカデミー」は2020年に登場した比較的新しい原作コミックを持つ魔術学園ファンタジー・シリーズを映像化するもの。コミックではドクター・ストレンジが新たに開校した魔術学校で、不思議な魔力を持つ少女がユニバースのあちこちから集まった魔法使いの卵たちと出会っていく。ドラマ版では、ベネディクト・ウォンが演じるストレンジの右腕ウォンが学生を率いるものになるとされており、「エコー」エイミー・ラーディンが脚本に取り組んでいた。

「テラー・インク」は1990年代に刊行されたホラー・キャラクターで、他人の身体の一部からその者の記憶と能力を取り込むことができるアンチヒーロー。ドラマ化の布陣は不明だったが、本格的なホラー作品になっていたはずだ。
もっとも、この度の企画中止はそこまで悲観すべきものでもないようだ。そもそもこれらの企画は正式なゴーサインが出ていたわけではなく、現在は単に優先順位が変更されたのみであり、今後再開されることもありえるという。
マーベル・シネマティック・ユニバース関連の今後のドラマ作品としては、「デアデビル:ボーン・アゲイン」が2025年3月5日に、「アイアンハート」が2025年6月24日、「ワンダーマン」が2025年12月に配信予定となる。2026年には「ワンダヴィジョン」で姿を消したヴィジョンのその後を描くタイトルも予定されており、(配信時期不明の「ボーン・アゲイン」シーズン2を除けば)目下こちらが一番先の実写ドラマシリーズとなる。
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Source:Deadline