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『ミッション:インポッシブル』第1作監督ブライアン・デ・パルマ、続編製作の意志なかった ─ 「経済的理由のためだけに物語が延びている」

ブライアン・デ・パルマ
Photo by Redacted https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Brian_De_Palma_(Guadalajara_2008)_12.jpg Remixed by THE RIVER

トム・クルーズ主演の人気スパイアクション『ミッション:インポッシブル』(1996)を手がけたブライアン・デ・パルマ監督に、続編を製作する意思はまったくなかったという。米Associated Pressにて監督自身が語っている。

「『ミッション:インポッシブル』の完成後に、トムが次回作に取り掛かろうと誘って来たんです。私は“冗談でしょ? 1作品で十分。誰がこれ以上求めるんだ?”と断ったんですよ。」

シリーズ開始から20年以上が経った今でも大人気の『ミッション:インポッシブル』。シリーズが更新される度に、トムが人間の限界を超えまくるアクションに挑むことでも注目を集めてきた。2018年公開の『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』でシリーズ第6作目を迎え、現在は第7作・第8作の製作も発表されている。

こうして続編が次々と作られていく状況に対して、生みの親であるデ・パルマ監督は「経済的理由のためだけに物語が延ばされ続けている」と辛辣である。「続編が作られる理由はお金です。私はお金を稼ぐために映画監督になったわけではありません。これはハリウッドが抱える重大な問題ですね」と強調した。

そもそもデ・パルマは、現在のハリウッド映画に対していささか否定的だ。ハリウッドで用いられるデジタル撮影について、「今の映画のルックスを見るとイライラしちゃうんですよ。全てが同じに見えてしまって」と話しているほか、ハリウッドの“システム”についても以下のように言及した。

「ハリウッドのシステムが自分に対してうまく機能している時は、何だって出来るんですよ。ただ、自分の映画が成功しなくなるにつれて、その力を失い、次第に妥協しなければいけなくなるんです。もはや、そうなっていることにも気づかなくなってしまうんじゃないですかね。私はそういう傾向にうんざりしてるんですよ。人生の中で何回か最高な時期があったなら、それで良いじゃないかってね。

その後、デ・パルマ監督はハリウッド映画の最前線からは離れてしまった。しかし、デ・パルマは現在でも映画を作り続けており、国際テロ事件を題材に描いた最新作『ドミノ 復讐の咆哮』では、持ち前のヒッチコック作品を彷彿とさせる見事なサスペンス演出や、古典的なスタイルと最新技術を織り交ぜた撮影を融合。ファンを今も変わらず魅了し続けている。

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Source: Associated Press

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Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

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