『ミッション:インポッシブル2』悪役は『X-MEN』ウルヴァリンを演じるはずだったが「トム・クルーズが許してくれなかった」

トム・クルーズ主演『ミッション:インポッシブル2』(2000)で、悪役ショーン・アンブローズを演じたスコットランド人俳優ダグレイ・スコット。彼はもともと、同年公開のマーベル映画『X-メン』(2000)でウルヴァリンを演じるはずだった。しかし、この役はのちにおなじみヒュー・ジャックマンの手に渡っている。
いったいなぜか? 英The Telegraphにて、スコット自身がことの真相を語っている。ウルヴァリン役を逃した原因は、ほかでもないトム・クルーズだったというのだ。
そもそも『ミッション:インポッシブル2』に出演する以前から、スコットは『X-メン』にウルヴァリン役で出演する予定だった。監督のブライアン・シンガーは、ウルヴァリン役にラッセル・クロウを望んでいたが残念ながら実現せず、当時『ディープ・インパクト』(1998)や『エバー・アフター』(1998)に出演していたスコットに白羽の矢が立ったのである。
ところが『ミッション:インポッシブル2』の撮影が遅れたために、スコットは『X-メン』の撮影に参加することができなくなった。「トム・クルーズが(『X-メン』に)行かせてくれなかったんです」という。
「僕たちはまだ『ミッション:インポッシブル』を撮っていて、彼(トム)が、“君はここに残って映画を完成させなければいけない”と言ってきたんです。僕のほうは、“もちろん。だけどあっちにも行かないと”と言ったんですが、どういうわけか、“それは無理だ”と。彼はとてもパワフルな人で、他の人たちは(映画を)成功させるためにどんなことでもしていました。」
こうして、スコットが演じるはずだったウルヴァリン役はジャックマンのものとなった。実はラッセル・クロウがウルヴァリン役を断った時点で、第二候補としてジャックマンの名前が上がっていたものの、まだ無名だったジャックマンの資質を監督のシンガーが疑問視し、先にスコットに打診していたという裏話もある。

ともあれ、ウルヴァリンはジャックマンのキャリアを代表する役どころとなり、『LOGAN/ローガン』(2017)まで17年間にわたり続いた。さらに『デッドプール&ウルヴァリン』では7年ぶりのカムバックを果たし、いよいよマーベル・シネマティック・ユニバースにも参入する。スコットは大きな役を逃した格好だが、難しいのは、もし予定通りスコットが演じていても同じ結果になったかはわからないところだ。
スコットは、「(ウルヴァリンを演じる)ヒューの仕事が大好きですよ。彼はとてもいいよね」と語り、ジャックマンへのネガティブな思いがないことを明かした。ちなみにマーベル・ユニバース入りこそ逃したものの、のちにスコットはドラマ「BATWOMAN/バットウーマン」シーズン1・2に出演し、DC作品への参戦を果たしている。
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Source: The Telegraph