Menu
(0)

Search

ハリウッド版『モンスターハンター』中国公開中止を受けて問題のセリフ削除へ ─ 差別的内容に批判相次ぐ

モンスターハンター
©CONSTANTIN FILM Produktion Services GmbH

世界的人気を誇るゲームの実写版『モンスターハンター』が、2020年12月4日に中国公開された。しかし、本編で見られた人種差別とも捉え兼ねない台詞を発端に、翌日に公開中止。この問題を受けて、製作を担当したコンスタンティン・フィルムは正式に謝罪し、本編修正を施す事態にまで至っている。米Deadlineが報じた。

本作は中国では、米国(2020年12月25日)及び日本(2021年3月26日)に先駆けての公開。『モンスターハンター』シリーズは中国で絶大な人気を誇ることから多くの期待が寄せられていた故に、初日から多くの観客が劇場に足を運び、500万ドルを早くも突破していた。順調に思えた矢先、僅か一日で公開中止にまで発展してしまったのだ。

問題となった台詞というのは、ミラ・ジョヴォヴィッチが演じるアルテミス中尉率いる国連軍の部隊員たちの会話の中にあった。中国系の歌手・俳優のMC Jinが演じる一人の隊員が、運転している白人の隊員に対して「Look at my knees!(僕の膝を見て)」と聞き、「What Kind of Knees are these?(どんな膝だ?)」と運転手に切り返されると、「Chinese!(チャイニーズ!)」と冗談で返すという一連の会話だ。

このシーンに対して中国の観客からは、米国にて古くから伝わり、現在では人種差別的な内容としてタブーとされている言葉遊び「Chinese, Japanese, dirty knees. Look at these(中国人、日本人、汚い膝。これを見て)」を想起させるという指摘が相次いだのだ。この指摘に対して、コンスタンティン・フィルムは以下のように声明を発表している。

「『モンスターハンター』冒頭場面での一連の台詞について、中国の観客に心からお詫び申し上げます。中国を差別したり、侮辱したり、気分を害させるような意図は全くありませんでした。コンスタンティン・フィルムは、中国の観客による指摘を真摯に受け止めて、意図しない誤解を招いてしまった台詞を削除させて頂きました。」

これを受けて、中国での公開が再開されるのかは不明だ。また、中国以外でも同台詞が削除されるのかは定かでない。

Source: Deadline , Variety

Writer

アバター画像
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。

Ranking

Daily

Weekly

Monthly