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X-MEN『ニュー・ミュータンツ』劇場公開の方針を継続へ ─ 配信スルーの噂、米国で否定報道

ニュー・ミュータンツ
20th Century Fox/PLANET PHOTOS 写真:ゼータ イメージ

20世紀フォックス(現・20世紀スタジオ)による最後の『X-MEN』映画、『ニュー・ミュータンツ(原題:The New Mutants)』について、ウォルト・ディズニー・カンパニーは劇場公開を実現する方針だという。米The Hollywood Reporterが報じた。

もともと『ニュー・ミュータンツ』は2018年4月13日に米国公開予定だったが、製作トラブルやディズニーによるフォックス買収などの諸事情を受け、3度にわたる公開延期を経ていた。その後、2020年4月3日に公開されると告知されたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、公開直前に4度目の延期が決定。現在、ディズニーは本作の劇場公開日を決定していない。

そんな中、2020年5月4日(米国時間)には、『ニュー・ミュータンツ』が劇場公開を断念し“配信スルー”になるとの噂が主にSNSを通じて広がっていた。きっかけは、米Amazon.comや英Amazon.co.ukにて『ニュー・ミュータンツ』のプレオーダーが開始されたこと。これらは直後に撤回されているが、海外のファンメディアなども「『ニュー・ミュータンツ』配信スルーか」といった論調でこの出来事を伝えたのである。

しかしThe Hollywood Reporterの入手した情報によれば、『ニュー・ミュータンツ』は「現在も劇場公開が計画されている」とのこと。プレオーダーの開始は、本来の公開予定日が4月3日だったことに基づき、Amazonのシステムが自動的にスタートさせてしまったというエラーだったと伝えられている。

新型コロナウイルスの影響を受け、ディズニーは『アルテミスと妖精の身代金』の劇場公開を断念し、Disney+にて配信することを決定。同社のボブ・チャペックCEOボブ・アイガー会長は、今後もDisney+への“配信スルー”を実施する作品が出てくる可能性を示唆していた。一連の経緯は、『ニュー・ミュータンツ』が配信されるとの噂にはからずも説得力を与えてしまったといえるだろう。

そんな中、米CNBCにて、チャペック氏は「我々は劇場体験を信じています。特に大作ブロックバスター映画はそうです」と述べて、実写版『ムーラン』を2020年7月24日に予定通り米国公開する意志を明らかにした。コロナ禍の完全収束には時間を要することになりそうだが、「出かけることへの不安と、押さえつけられている需要との間でバランスを取らなければならない」との考えを示したのである。“配信スルー”に踏み切る映画については、厳密なルールや急ぎの判断ではなく、作品ごとに熟考していくという。

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Sources: The Hollywood Reporter, CBR, CNBC, Deadline

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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