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クリストファー・ノーラン『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『バットマン vs スーパーマン』の撮影に私物のIMAXレンズを貸し出していた

クリストファー・ノーランといえば、現在のハリウッドにおいてIMAXカメラの普及に一役も二役も買った映画監督だ。2008年公開の『ダークナイト』は劇映画で初めてIMAXカメラを導入し、本編152分中およそ30分がIMAXカメラで撮影された作品だ。ノーランはその後も『ダークナイト・ライジング』『インセプション』『インターステラー』と、自作の撮影に必ずIMAXカメラを使用している。

しかし、その一方でノーランほど乱暴にIMAXカメラを扱う人物もいないだろう。『ダークナイト』『ダークナイト・ライジング』で超高価なカメラを2度破壊したことは、多くの映画ファンが“伝説”として語る類のエピソードだ。もちろん、それだけIMAXでの撮影にこだわるだけあって、完成した作品ではいつも観客に度肝を抜く映像を見せつけてくれる……。


そんなノーランは、後に続こうとする映画監督たちにIMAXカメラを使う機会を提供してきた人物でもあるらしい。J.J.エイブラムス監督の『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』、ザック・スナイダー監督の『バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生』にはノーラン私物のIMAXレンズが使用されていたというのだ。

超高価、IMAXレンズの「個人的コレクション」

ロサンゼルス・タイムズ誌は、この逸話をこのように記している。

IMAXカメラは映画監督たちに独自のチャレンジをもたらすものだ。専用のレンズは手に入れることが難しいため、監督たちは(レンズを)調達するため、時には既存のレンズを改造するなど極端な方法を取ってきた。しかしノーランは『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『バットマン vs スーパーマン』などの撮影のため、レンズの個人的なコレクションを後進の監督たちに貸し出したことで知られている。

もっともノーランは『バットマン vs スーパーマン』では製作総指揮を務めていた。その撮影のため、私物のIMAXレンズを貸し出したことはまだ自然な話だろう。しかし『フォースの覚醒』はノーランにとっては関係のない映画である。また同誌の書き方を見るかぎり、ノーランが撮影に協力した映画はまだ他にもありそうだ。それにしても、非常に高価で入手が難しいとされるIMAXレンズを個人的にコレクションしているとは、もしかして消耗品だと考えているのか……?

こうしたノーランの貢献が実ったのか、もはや現在の映画界でIMAXカメラはなくてはならない存在となった。2017年公開の作品ではマイケル・ベイ監督『トランスフォーマー/最後の騎士王』やライアン・ジョンソン監督『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』に使用されているほか、ドラマ『インヒューマンズ(原題:Inhumans)』は最初の2話をIMAXカメラで撮影して劇場公開、2018年公開の『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(原題:Avengers: Infinity War)』は全編がIMAXカメラで撮影されている。ノーラン私物のレンズは、もしかするとこれらの映画でも使用されているのかもしれない。

もちろんノーラン本人の最新作『ダンケルク』も、IMAXカメラの効果が全編に冴え渡っている作品のようだ。予告編では陸・海・空の戦いが臨場感たっぷりに映し出されているが、ノーランは撮影現場で1台100万ドル、約25キロのカメラを戦闘機に乗せて飛ばしたり海に沈めたりしたという。今回もその乱暴な扱い方は健在ということか……。

映画『ダンケルク』は2017年9月9日公開。IMAXカメラの限界を超える映像は、やはり“パイオニア”ノーランの手で生み出される?

Source: http://www.latimes.com/business/hollywood/la-fi-ct-imax-christopher-nolan-20170424-story.html

Writer

稲垣 貴俊
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

THE RIVER編集部。「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。国内舞台作品の執筆・創作にも携わっています。ビリー・アイリッシュのライブに行きたい。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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