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『アベンジャーズ/エンドゲーム』サノスの手下プロキシマ・ミッドナイトの不在、ギャラ事情が理由だった ─ マーベルに交渉断られ

『アベンジャーズ/エンドゲーム』で襲撃を仕掛けるサノス(ジョシュ・ブローリン)
『アベンジャーズ/エンドゲーム』ディズニープラスで配信中 © 2024 Marvel

プロキシマ・ミッドナイトを覚えているだろうか。マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』(2018)でサノス率いるブラック・オーダーの一員として登場した女性ヴィランである。

ブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフやスカーレット・ウィッチ/ワンダ・マキシモフとワカンダの地で互角に渡り合ったプロキシマ・ミッドナイトだが、同作で命を落としたあと、続く『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)では出番が激減。別の世界線からの再登場ではあるが、セリフもまったくない登場だった。

以前クーンは、『エンドゲーム』の撮影にも呼ばれていたがスケジュールが合わず断念したと語っていた。ところが今回、クーンの夫である劇作家・俳優のトレイシー・レッツが「The Big Picture」にて新たな事実を明かしている。出演が叶わなかったのは、マーベル・スタジオとの間でギャラの折り合いがつかなかったからだというのだ。

「僕はあの映画を観ていないし、キャリーも観ていません(笑)。たしか、彼女には2作目(『エンドゲーム』)にも出演の依頼が行っていたと思いますよ。彼女は“前作が史上最高のヒット作になったんだから、もっと出演料を増やしてもらえませんか?”と言ったら、彼らは“これ以上はお支払いできません”と。」

レッツはクーンの具体的な出演料を明らかにしていないが、クーンは出演を断り、『エンドゲーム』でプロキシマ・ミッドナイトは姿だけの登場となった(「彼らはイメージの権利を持っているから」とはレッツの言)。もともと『インフィニティ・ウォー』の撮影当時、クーンは妊娠中だったため、演技はフェイシャル・キャプチャーと声のみ。身体の演技は俳優・スタントパーソンのモニーク・ガンダートンが務めていたのである。

プロキシマ・ミッドナイト
Photo by Hannaford https://www.flickr.com/photos/27745117@N00/40732161562 Photo by GabboT https://www.flickr.com/photos/tonyshek/9734319715/ |Remixed by THE RIVER

「もっと大騒ぎすることもできただろうけれど、映画を観る人たちを巻き込むことになるからしなかった」とレッツ。このことでクーンとマーベル・スタジオの関係が悪化したわけでもないようで、アニメシリーズ「ホワット・イフ…?」シーズン1(2021)でクーンはプロキシマ・ミッドナイト役を再演している。

ところでトレイシー・レッツといえば、映画化もされた名作舞台『8月の家族たち』の作者であり、俳優としても『ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書』(2017)や『フォードvsフェラーリ』(2019)など多数の作品に出演している名優。『アベンジャーズ』は観ていないというが、クーンの役名をポッドキャストの出演者たちが思い出せないなか「プロキシマ・ミッドナイト」と即答しているから、妻の仕事は細やかに押さえているようだ。

▼『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の記事

Source: The Big Picture, Cinema Blend

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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