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マーベル、ロバート・ダウニー・Jr.を『ファンタスティック・フォー』ドクター・ドゥーム役に検討していた ─ 『アイアンマン』の企画始動前

ロバート・ダウニー・Jr.
Photo by Vincent Zafra / Illusion Story https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Robert_Downey_Junior.jpg

コミックやマーベル作品のファンにとって、ロバート・ダウニー・Jr.といえばアイアンマン/トニー・スターク。しかしマーベル・スタジオは当初、ロバートを『ファンタスティック・フォー』の人気ヴィラン、ドクター・ドゥーム役に起用する可能性を検討していたようだ。

マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の開幕作『アイアンマン』(2008)が公開15周年を迎えたことを記念し、監督のジョン・ファヴローとマーベル・スタジオのケヴィン・ファイギ社長の対談映像が米国で公開された。この中で、ファヴローはロバートのキャスティング秘話を明かしている。そもそもロバートは特定の役柄ではなく、より広い視野のもとで候補に挙がっていたというのだ。

「覚えているのは、もっとざっくりとした目的でロバートに来てもらったことでした。皆さん(マーベル)は、すでにドクター・ドゥームか何かの役のため、彼に会っていましたよね。たしか『ファンタスティック・フォー』だったと思うんですが。だから、彼がどんな人なのかは全員わかっていたんですよ。」

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ここで改めて明らかになるのは、まだMCUが開幕する以前、マーベル・スタジオがさまざまなプロジェクトを考慮していたことだ。MCU版『ファンタスティック・フォー』はその後も長らく実現せず、現在ようやく2025年2月の劇場公開を目指して企画が進行中。しかし、ロバートがドクター・ドゥーム役に起用され、早々に『ファンタスティック・フォー』がMCUで映画化されていた可能性もあったのである。

ファヴローは、初めてロバートと面会した際に圧倒されたエピソードを語ってもいる。

「(ロバートに会って)“すごい、もう掴んでいる”と思ったんです。目の中に輝きがあり、この人はもう準備できているんだなと。それからあなた(ファイギ)のオフィスで、彼の写真を指さしながら、“この人で何かやらないと”と話したのを覚えています。」

そこから企画は動き出し、2008年の『アイアンマン』へと結実。その後のMCUの発展ぶりはもはや言うまでもないだろう。現在、ファイギはロバートを起用したことを「ハリウッド史上最高の決断のひとつ」と形容。「彼がいなければ、僕たちはスタジオを持つこともなかった」とさえ言っている。

Source: Marvel

Writer

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稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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