Menu
(0)

Search

【インタビュー】『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』クレアとリサには「重要な繋がりが存在」─ カヤ・スコデラリオからみたクレアとは?

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
(LtoR) Avan Jogia and Kaya Scodelario in Screen Gems RESIDENT EVIL WELCOME TO RACCOON CITY

『バイオハザード』ゲームシリーズの原点を描く新たな映画、『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』が2022年1月28日に日本に上陸し、新年早々に日本中の観客を恐怖の底に突き落とす。

アンブレラ社の拠点がある街、ラクーンシティが舞台となる本作。この街の孤児院で育った主人公クレア・レッドフィールドは、アンブレラ社がある事故を起こしたことで、街に異変が起きていることに気付き、ラクーンシティへと戻ることに。ラクーン市警の兄、クリス・レッドフィールドはクレアの言うことをありえない陰謀論とあしらうが、やがてふたりは街中を彷徨う住民たちの変わり果てた姿を目の当たりにする。次々と襲い掛かってくる住民たち。ふたりはアンブレラ社が秘密裏に人体実験を行ってきたことを知るが……。

クレア役を演じたのは、カヤ・スコデラリオ。『メイズ・ランナー』シリーズをはじめ、『テッド・バンディ』(2019)『クロール -凶暴領域-』(2019)などで知られる新進気鋭の俳優だ。この度、THE RIVERはカヤ・スコデラリオのグローバルジャケットに参加した。ゲームのメインキャラクターのひとりでもあるクレアを演じた俳優の想いに迫っていく。

この投稿をInstagramで見る

Kaya Scodelario(@kayascods)がシェアした投稿

 

クレアとレザージャケット

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
Robbie Amell and Kaya Scodelario in Screen Gems Resident Evil Welcome to Raccoon City.

──クレアといえば、ゲームシリーズのメインキャラクターのひとりで、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演による映画版にも登場した人物ですね。それらの作品を全く知らない方々に向けて、クレアというキャラクターについて詳しく教えてください。

クレアは大胆不敵な女性で、クリス・レッドフィールドという兄がいます。彼女は幼い頃に故郷である街から逃げ出しました。孤児院で育ったクレアは、街や孤児院を運営する人たち、そこで働く人たちの様子がおかしいことに誰より早く気づきます。そして彼女は、世界を救う鍵を握る情報を兄に伝えるため、街に戻ってくるのです。

──クレアのどんなところが好きですか?

サバイバーであるところです。彼女は街に戻ってきますが、過去を捨てて前に進むのことだって出来たでしょう。ラクーンシティから永久に背を向けることだって出来たわけですが、クレアは他の人に警告するため、兄を救うため、そして故郷を守るため、街に戻ることを決意するのです。それが、彼女のとても素敵なところだと思います。

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
Lisa Trevor in Screen Gems RESIDENT EVIL WELCOME TO RACCOON CITY

──クレアとリサはゲームではまったく接点がありませんが、本作ではふたりの関係性が物語の鍵を握っています。クレアにとってリサとはどんな存在なのでしょうか?

この映画におけるリサとクレアには、とても重要な繋がりが存在します。オープニングシーンでは、リサはクレアの悪夢的な存在として登場しましたが、クレアは年を重ねるにつれて、それが悪夢ではなかったことに気づくのです。ふたりとも子供の頃にかなり似たような経験をした過去があって、この映画ではふたりが再び繋がり、お互いを理解する瞬間が描かれます。

──クレアといえばレザージャケットが印象的ですが、実際に着てみた印象はいかがでしたか?

ジャケットの存在はとても重要でした。さまざまなタイプのジャケットを模索しましたが、私が強く希望したのは赤色のジャケットでした。本当に必要なのか、邪魔にならないか、途中で着られなくならないかと考えましたが、そのジャケットはクレアにとっての鎧なのです。クレアが自ら選び着ている鎧なので、最後まで身に着けていることが重要でした。雨が降り注ぐ中での撮影だったので、革が縮んでしまったり、寒さで素材が凍ってしまったりするので、複数用意していましたよ。

実のところ、ジャケットをひとつ家に持ち帰らせて頂きました。赤色のジャケットはゲームのなかでとにかくアイコニックなアイテムなので、とにかく正しく扱いたかったのです。

孤児院の再現、夜間帯の撮影

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
Screen Gems Resident Evil Welcome to Raccoon City

──最も記憶に残っている場面について教えてください。

孤児院での撮影は、私にとって信じられないほど不気味なものでした。古い廃校を利用して、セットをゲームと同じように作り上げていたので、とにかく雰囲気が凄かったです。それはゾクゾクするほどで、いたるところに見られるディテールがとてもよくできていました。また、大人になってから学校に足を踏み入れるというのは、常に恐怖が迫っているような感じですから。ただ、リアルな雰囲気の中で演じられたのは本当に良かったです。 

──バイクでのアクションなどを含め、最も大変だった撮影について教えてください。

撮影全体を通して一番大変だった要素は寒さでした。全ての撮影が夜間帯に行われたのです。3カ月に渡る撮影期間、誰ひとりとして日の光を浴びることはなかったでしょう。ゲームの雰囲気を再現するために、雨を降らす機械などを使っていたのですが、あまりの気温の低さに水が路面に当たるとすぐに凍ってしまって。バイクのスタントはおろか、その上を車で走ることさえ危険でした。天候に悩まされることは多々ありましたけど、それを回避する方法はきちんとありましたよ。

それでも、夜中に寒空の中で撮影しているとき、“家に帰って毛布にくるまって暖まりたい”ということもありましたけど。ただ、この映画の雰囲気を演出するためには、夜であること、雨が降っていることは非常に重要なので、本当にやってよかったと思っています。

コロナ禍での撮影

バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ
Screen Gems RESIDENT EVIL WELCOME TO RACCOON CITY

──コロナ禍以前から企画されていた作品だとは思いますが、それでもウイルスが蔓延してしまう世界を描く作品なわけで、そことの繋がりについてはいかがでしょうか?

コロナ禍での撮影としては、メジャー作品の中で早い方でした。300人に及ぶ製作陣が、2日おきに検査を受けなければならなくて、鼻の中がただれたり、水ぶくれができたりすることがありました。本当に大変でしたが、素晴らしいチームのおかげで、何とか無事に乗り切ることができました。ウイルスについてはゲームや映画の中で語られるものとは少し違いますが、それでもタイムリーな内容と言えるでしょう。興味深い物語になっていると思いますが、“ウイルスを題材にした作品は二度と見たくない”と言われても仕方ないと思っています。

──「ウォーキング・デッド」をはじめ、ゾンビをテーマにした作品が世界中で絶大な人気を誇っていますが、その理由は何だと思われますか?

まず私は、映画館に足を運び数時間のあいだ現実世界から解放されて、別の世界に没入したいと考えている人がいまも多く存在することを強く信じています。死者の復活やサバイバルなど、これほどまでに奇妙で恐ろしいエンターテイメントはないでしょう。さまざまなゾンビを登場させたり、ウイルスの進化段階に変化を加えたり、コードネームをゾンビにつけたり、工夫できることまで沢山あります。とにかく何世代に渡って楽しめるジャンルなんです。

映画『バイオハザード:ウェルカム・トゥ・ラクーンシティ』は、2022年1月28日(金)全国ロードショー。

Writer

アバター画像
Minami

THE RIVER編集部。「思わず誰かに話して足を運びたくなるような」「映像を見ているかのように読者が想像できるような」を基準に記事を執筆しています。映画のことばかり考えている“映画人間”です。どうぞ、宜しくお願い致します。