『ローグ・ワン』と『スター・ウォーズ』シリーズのつながり ─ 小ネタ・トリビアまとめ解説

受け継がれるレッド5

スカリフの上空戦では、反乱軍レッド中隊のペドリン・ゴールが帝国軍のTIEファイター4機からの集中砲撃を受けて死亡してしまう。彼が務めたレッド5の座は、後の『エピソード4/新たなる希望』ヤヴィンの戦いでルーク・スカイウォーカーが受け継ぐこととなった。『エピソード6/ジェダイの帰還』エンドアの戦いでは、グリッズ・フリックスがレッド5として出撃。機体の制御を失い、インペリアル級スター・デストロイヤーに衝突して命を落とす。
『最後のジェダイ』まで語り継がれるラダス提督
青い肌を持つラダス提督は、ジン・アーソやキャシアン・アンドー率いるローグ・ワンが独断で惑星スカリフに潜入攻撃を仕掛けたことを知るや否や、自ら援軍を率いて戦場に駆けつけた勇敢な将校。惑星モン・カラマリの出身で、『エピソード6/ジェダイの帰還』に登場するアクバー提督と同郷だ。
ラダス提督はスカリフ地上のボーディ・ルックから設計図入手の知らせと、上空のシールド・ゲート破壊の要請を受け取ると、機転を利かしハンマーヘッド・コルベットによる体当たり作戦を敢行。2隻のインペリアルI級スター・デストロイヤーを衝突・落下させ、シールド・ゲート破壊を成功させた。この功績をたたえ、『ローグ・ワン』から34年後を描く『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』(2017)では、「ラダス」と名付けられたレジスタンスのスター・クルーザーが登場する。
ムスタファー ダース・ベイダーの城
クレニック長官がダース・ベイダーと面会するために訪れた火山のような城は、『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』でアナキンがオビ=ワンに決闘を挑み、灼熱地獄に焼かれて四枝を失った惑星ムスタファーだ。
ベイダーにとっては忌々しいと言える地に、なぜ城を建て居所と定めたのか。この城のデザインを手がけたダグ・チャンによれば、「おそらくこの場所(=ムスタファー)は、彼にとって特別な意味がある場所なのだろうと。だからこそ、おそらくここに瞑想と治癒のために訪れるのだろう」とのバックストーリーを考えたという。
ちなみにダース・ベイダーの城は、『エピソード5/帝国の逆襲』初期のデザイン制作過程で、伝説的アーティストのラルフ・マッカリーによっていちど考案されていたことがある。
弔いの『フォースと共に』
“May the Force be with you.(フォースと共にあらんことを)”というセリフについてはもはや説明不要だが、『ローグ・ワン』では、ラダス提督がスカリフに散ったローグ・ワンの面々を弔う意味で使うシーンがある。
スカリフで散ったローグ・ワンの魂はフォースと結びつき、木となり水となり土となり、目には見えないエネルギーとなって広い銀河を漂うのだろう。『ローグ・ワン』の「フォースと共にあらんことを」は、弔いの言葉としても深い意味合いがあることを気づかせる。
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▼ 『ローグ・ワン』の記事
参考書籍:アート・オブ・ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー