「現場は密です」『アベンジャーズ』のルッソ監督、「新型コロナ検査が普及するまで普通の生活に戻れないだろう」

新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、ハリウッドのスタジオ各社は、映画の公開延期を相次いで発表しているほか、映画・ドラマの撮影を一時中断している状況だ。『アベンジャーズ/エンドゲーム』(2019)などで知られるジョー・ルッソも、その影響を直に受けている当事者の1人。ハリウッドでの撮影現場の実情について触れた上で、状況回復のための意見を、米Colliderとのインタビューにて語った。
「(ハリウッドでの)現場は密なんです。たくさんの人が現場に集まっているので、クルーの間で感染するリスクが確実に高いんですよ。問題は、“いかにして、お互いを、そして自分たちを守るか?”ということなんです。」
現在、世界各国が外出自粛・自宅隔離を国民に呼びかけている状況だ。ハリウッドが撮影再開のために取るべき措置について尋ねられたジョーは、キャストやクルーを隔離させるだけでは抑制は効かないと訴え、以下のような持論を展開した。
「最終的に取られるだろうと私が考えているのは、他の国々でもかなり効果的に行われている通り、“検査を活用すること”です。簡易的な検査や頻繁な検査、そして情報を駆使して、ウイルスの発生経路を追跡するんですよ。検査が至るところに普及するまでは、普通の生活には戻れないと思います。」
現在、ジョーは、兄のアンソニー・ルッソとバラク・オバマ元米大統領、ミシェル・オバマ元大統領夫人と共に新作Netflix映画『Exit West(原題)』の企画を進めている。製作も順調に進行していたようで、「間違いなくすぐにも撮影に入れたんです」とジョーは述べている。ジョーの言う通り、根本的な解決策が見つけられるまでは、撮影再開はおろか、世界的な収束の兆しは当面見えないままなのかもしれない。