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サミュエル・L・ジャクソン、賞レースにウンザリ「ニック・フューリー役の方が楽しい」

©ORIVERcinema

毎年、アカデミー賞の季節になると、オスカー像の行方を巡った予想合戦が白熱する。しかしハリウッドを代表する俳優サミュエル・L・ジャクソンは、映画賞を狙う一連の風潮からは距離を置きたいと考えているようだ。

賞レースがもたらす結果について、「望むほどにウンザリしてしまう」と米Los Angeles Timesに語るサミュエル。大ベテランのサミュエルといえば『アベンジャーズ』や『スター・ウォーズ』といったブロックバスター映画のほか、『パルプ・フィクション』(1994)『評決のとき』(1996)など名作に数えられる多くの作品を代表作として有している。

2022年にはアカデミー名誉賞を贈られてこそいるサミュエルだが、少々意外なことに、これまで出演作でアカデミー賞に輝いたことは一度もない。ノミネートも『パルプ・フィクション』助演男優賞の一回限りだ。

「この役でオスカーをもらうべきだったとか、あの役でオスカーいけるはずだったとか、考えますけど、でも結局実現しないんですよ」と、サミュエルはアカデミー賞に対する正直な思いを吐露。「そういうのはもう何年も前に悟って、だから自分にとっては大したことじゃない」と、賞からは精神的に距離を置いていることを明かしている。

一方で、「オスカーの授賞式に行くのは楽しい」とも続ける。「プレゼンターをやると記念品がもらえるんですけど、それがいつも楽しみでね(笑)。親戚とか、娘や妻にあげちゃんですけどね。それはいいんですけど、それ以外はもう過去かな」。

サミュエルはアカデミー賞について、「自分の役者としての成功や失敗を測る“ものさし”ではない」と話す。「僕の成功の基準は、僕が幸福かどうかです。やってて満たされることは何か?賞レース狙いの映画はやらないこと。“この映画をやれば、オスカー獲れますよ”とか、ノーサンキューだね。だったらニック・フューリーとか、メイス・ウィンドゥをやってライトセーバーを持っている方が楽しいですよ」。

サミュエルは「賞レース狙いの映画の中で、やって後悔した作品はありますか」との質問には「いいえ」と答え、「自分が子どもの頃に観に行きたかったような映画や、みんなが観たがるような、解放してくれるような映画に出るのが好き」との充足感を語っている。サミュエルは以前にも、マーベル映画が批判されがちな風潮に対して「すべての映画に妥当性がある」と語っていたことがあった。

サミュエルにとっては、賞の評価よりも、自分自身が楽しめるか、観客を楽しませられるかの方がずっと大切なのだろう。オスカーより、普通に、フューリーが好き!

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Source:Los Angeles Times

Writer

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中谷 直登Naoto Nakatani

THE RIVER創設者。代表。運営から記事執筆・取材まで。数多くのハリウッドスターにインタビューを行なっています。お問い合わせは nakatani@riverch.jp まで。

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