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超高額『アバター』は続けられるのか? ─ キャメロンの「稼げなければ撤退」宣言、主演俳優は「最後の戦いだ」

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ
(C) 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』がヒットしなければ、『アバター』シリーズはこれにて終了? 巨匠ジェームズ・キャメロンの発言が話題を呼ぶなか、出演者たちがロサンゼルス・プレミアにてそれぞれの見解を語った。

発端は、ポッドキャスト「The Town with Matthew Belloni」に出演したキャメロンが、『アバター』シリーズには「とんでもない予算がかかっている」として、「利益を出すにはさらにその倍のとんでもない額を稼がなければいけない。ヒットすることは疑っていないが、問題は続きを作れるほど稼げるかだ」と語ったことだ。

司会者から「そうならなければ終わりにするのか?」と問われたキャメロンは、「もちろん。これで終わりだというなら、それでもいい」と応じたのである。

主人公ジェイク・サリー役を演じてきたサム・ワーシントンは、米The Hollywood Reporterの取材に対し、キャメロンの発言は「正しいと思う」と答えた。「僕たちは映画が続いていくことを期待しているわけですから、作品を発表するときは本当に緊張します」とも。

「(今後は)どうなるかはわかりません。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』のラストで、ジェイク・サリーが“この場所で僕らは戦う”と言ったので、僕たちにはその後の展開がわかっていた。だから、この映画は最後の戦いであり、最後の対決だと常に思ってきました。」

もともと、前作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』(2022)と本作『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は、キャメロンが最初に脚本を完成させた時点では一本の映画だった。しかし、構想と執筆の過程で物語が分割されたのだ。ワーシントンは「ジムに続きのアイデアがあることは知っています。しかし彼は、ここで2本の映画を完結させたのです」とも語っている。

アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ
(C) 2025 20th Century Studios. All Rights Reserved.

ロサンゼルス・プレミアにて、キャメロン自身は「どの『アバター』にも最後の作品になる可能性があった」と発言の意図を語っている。シリーズは5部作構想だが、第4作・第5作については「まだ考えてもいません。今の僕は無職だから、一年後にまた聞いてください」と。

もっとも第4作・第5作の脚本は2017年の時点で完成しており、『ウェイ・オブ・ウォーター』『ファイヤー・アンド・アッシュ』の撮影中には、先行して一部シーンの撮影が実施されたこともわかっている。スパイダー役のジャック・チャンピオンいわく、「回想シーンをたくさん撮った」とのこと。「ものすごい内容なので、観客の皆さんにぜひ観てほしい。(続編が)製作されることを願っています」と話した。

悪役のマイルズ・クオリッチ役を演じているスティーブン・ラングも、「語るべき物語はたくさんあります。ジム・キャメロンがこの物語と、劇中の家族たちにどれほどの力を注いできたかも私は知っています」と話し、続編への期待を語った。「休止期間がある可能性もあると思いますが、以前にも長い休みはありました。しかし、私たちは戻ってきます」。

映画『アバター:ファイヤー・アンド・アッシュ』は2025年12月19日(金)日米同時公開。

Source: The Hollywood Reporter, The Town with Matthew Belloni

Writer

アバター画像
稲垣 貴俊Takatoshi Inagaki

「わかりやすいことはそのまま、わかりづらいことはほんの少しだけわかりやすく」を信条に、主に海外映画・ドラマについて執筆しています。THE RIVERほかウェブ媒体、劇場用プログラム、雑誌などに寄稿。国内の舞台にも携わっています。お問い合わせは inagaki@riverch.jp まで。

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